おまると補助便座を、子どもの安心から選びます。
トイレトレーニングを始める道具として、おまると補助便座のどちらを使うかは、多くのご家庭で悩みどころになります。どちらが正解というよりも、家のつくりや子どもの性格、生活のリズムに合うものを選ぶことが大切です。ここでは、それぞれの特徴を「安心して座れるかどうか」と「毎日の動きやすさ」という視点から整理していきます。
おまるは、足が床につきやすい安心感があります。
おまるは部屋の好きな場所に置ける小さなトイレです。床に直接置くため、子どもの足がしっかり床につきやすく、体が安定しやすいことが大きな利点です。体がぐらつきにくいと、力を入れていきむ動作がしやすくなり、「座っているだけで怖い」という気持ちを和らげる助けにもなります。トイレまで歩く距離が長い家や、まだトイレ空間そのものに緊張してしまう子には、まずリビングなど見慣れた場所でおまるに座る練習から始める方法もあります。
保育園にまだ通っていない場合や、日中の多くを自宅で過ごす家庭では、親の目が届きやすい場所におまるを置くことで、「出そうなサインが出たらすぐ座る」という流れをつくりやすくなります。最初は洋服を着たまま座るだけでもかまいません。座ること自体に慣れてきてから、少しずつ排泄と結びつけていくと、子どもにとっても負担が少なくなります。
補助便座は、トイレへの移行をスムーズにしてくれます。
補助便座は、大人用の便座の上に載せて使う小さな便座です。便座の穴を狭くしておしりが落ちる不安を減らしながら、将来的には大人と同じトイレ環境に自然とつなげていける点が強みです。踏み台と組み合わせると足がしっかり支えられ、体を前に倒しておなかに力を入れやすくなります。立ち上がる、流す、手を洗うといった一連の流れも、実際のトイレの中で練習していけます。
すでに保育園やこども園でトイレトレーニングが始まっている場合は、園で使っているスタイルに近づけることも安心につながります。たとえば園で洋式トイレと補助便座を使っているなら、家庭でも似た環境を用意すると、子どもが場面ごとにやり方を変えなくて済みます。逆に、園ではおまる中心だけれど家ではスペースの都合で補助便座を選ぶという場合もあります。そのときは、最初は親がしっかり抱えるように支え、座る時間を短めにするなどして、少しずつ慣れていけるように調整します。
家の動線と子どもの気持ちを、一緒に見渡して考えます。
おまると補助便座のどちらを選ぶかを考えるときは、道具だけを見るのではなく、家の中の動線と子どもの安心感をセットで眺めてみることが役に立ちます。リビングからトイレまでの距離、段差やドアの有無、きょうだいや家族がどのように動いているかなどを思い浮かべると、その家ならではの使いやすい配置が見えてきます。たとえば、最初はリビングのおまるから始めて、慣れてきたらトイレの前に移動し、最後に補助便座へ移行するという段階的なやり方もあります。
どの道具にも一長一短がありますが、「子どもが怖がらずに座れるかどうか」と「大人が付き添いやすいかどうか」を軸にすると、選びやすくなります。おまるを怖がる、補助便座に座ると泣いてしまうといった様子が続くときは、いったん前の段階に戻しても大丈夫です。タオルを敷いて冷たさをやわらげる、好きな絵柄のものを選ぶ、短い絵本タイムを座っている間だけ取り入れるなど、安心できる工夫を少し足していきます。
「どちらが正しいか」ではなく、今の子どもに合うかどうかを大切にします。
周りの家庭と比べると、「まだおまるなのは遅いのではないか」「もう補助便座にした方が良いのではないか」と不安になることもあります。それでも、排泄の自立のペースには個人差が大きく、専門家の間でも無理に急がせる必要は無いという見方が広がっています。発達や体調、生活リズムを見ながら、そのときの子どもにとって負担が少ない方法を選ぶことが、結果的に近道になることも多いです。
家の間取りやトイレの広さ、保育園やこども園の環境、そして親の負担感も含めて、「今の我が家にとって一番続けやすい形は何か」を話し合ってみると、道具選びが少し軽やかな作業になります。おまるから始めても、最初から補助便座を選んでも、それぞれに良さがあります。子どもの表情を見ながら、ときどき立ち止まって選び直していける柔らかさを持っていることが、大きな安心につながっていきます。
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参考文献。
排泄の自立の一般的な時期や、子どもの発達に合わせたトイレトレーニングの考え方について解説した資料です。
乳幼児の発達や排泄の自立を支えるトイレ環境の整え方について、保育現場の視点からまとめられた論文です。
厚生労働省の保育所保育指針解説書の記述を踏まえ、トイレトレーニングの開始時期や目安を分かりやすく紹介している記事です。




