始めどきのサインを見極めて無理なく始めます。
トイレトレーニングは、早く始めた家庭がえらいわけでも、周りより遅いからといって心配しすぎる必要があるわけでもありません。 子どものからだと心が整ってきた合図を見つけて、そのタイミングを味方にしながら進めていくほうが、親子どちらにとっても負担が少なくなりやすいと言えます。
目安になるのは、おむつの状態やしぐさ、言葉のやりとりなど、毎日の暮らしの中で少しずつ現れてくる小さなサインです。 それらをひとつずつ確かめながら、始めどきを「見極める」時間そのものを、親子で準備していく期間だと考えてみると気持ちが少し楽になります。
おむつの状態やしぐさに現れる準備OKの合図です。
始めどきの目安としてよく挙げられるのが、おむつの間隔です。 おむつを外したときに2時間以上乾いていることが増えてきたら、膀胱におしっこをためておける力が育ってきているサインと考えられます。 毎回きっちり2時間というより、「気づけば少し間隔が長くなってきた」と感じる程度でも十分な手がかりになります。
もうひとつの大切な合図は、排泄の前後に見られる表情やしぐさです。 いきむような表情をする、急に動きが止まる、決まった場所に移動するなど、子どもなりの「今出そう」のサインが出てくることがあります。 そこに簡単な言葉やジェスチャーを添えられるかどうかも、準備が整ってきたかどうかを見極めるヒントになります。
トイレまで歩けて座っていられるかをさりげなく確かめます。
体の動きの面では、トイレやおまるの場所まで自分の足で歩いて行けること、便座やおまるに短い時間でも座っていられることが大事なポイントです。 座る時間は最初は数十秒からで構いません。 絵本を1冊読みながら座ってみるなど、遊びの延長線上で「ここは座る場所だよ」と伝えていくと、子どもも受け入れやすくなります。
また、「おもちゃを片づけてね」「靴を持ってきてね」といった、短くて簡単な指示が通るようになってきたかどうかも目安になります。 トイレトレーニングは、声かけを理解して一緒に動いていく場面が多いため、こうしたコミュニケーションの土台が整っていると、その後の流れがスムーズになりやすいです。
生活リズムが落ち着く季節と時期を選びます。
子どもの準備が整ってきたら、次は家庭の都合も含めた「始める時期」を考えます。 日中の生活が比較的落ち着いていて、大きな環境の変化が少ない時期を選ぶと、親も子も新しい習慣に気持ちを向けやすくなります。 例えば、引っ越しや保育園の入園直後など、ただでさえ変化が多い時期は、あえてスタートを少し先に延ばす選択も十分ありえます。
季節の面では、服が少なくて済み、洗濯物が乾きやすい春や初夏などを選ぶ家庭も多いです。 一方で、冬のほうが自宅で過ごす時間が増えて取り組みやすいと感じる人もいて、どちらが正解というものではありません。 家族の暮らし方や親の仕事の状況をふまえ、「このタイミングなら声かけを続けていけそうだ」と思える時期を選ぶことが大切です。
うまくいかない時は少しお休みしてから再開します。
始めてみたものの、嫌がって泣いてしまう、トイレに近づこうとしないなど、抵抗が強い様子が続く場合は、無理に続けないほうが良いこともあります。 子ども自身が「よく分からないうちに急に変化を迫られている」と感じると、トイレそのものへの苦手意識が強く残ってしまうことがあるためです。
そんな時は、数週間から1か月ほどいったんトイレトレーニングをお休みし、「便座に座る練習」や「トイレを見に行くだけの時間」など、もう少し手前の段階に戻してみるのも一つの方法です。 親が落ち着いた声で関わり続けることで、子どもにとっても「いつかはできるようになりそう」という安心感につながります。
体調を最優先にして焦らず進めます。
トイレトレーニングを始める時期を考える上で、体調の安定はとても重要です。 便秘が続いていて排便時に痛みがある、下痢が続いてお腹の調子が不安定、といった状態のままトイレの練習を進めると、「トイレに行くと痛い」という印象が残ってしまうことがあります。
便が固くて出にくい時は、水分や食物繊維が多い食事を意識したり、小児科に相談して生活の整え方を確認したりするなど、まずはからだのケアを優先します。 お腹の調子が落ち着いてから改めてトイレトレーニングに取り組むほうが、結果として遠回りに見えても親子の負担は軽くなる場合が多いです。
周りの子どもと比べると焦りが生まれやすいテーマですが、成長のスピードにはかなり個人差があります。 それぞれの子どもが持つサインを丁寧に拾いながら、「今できていること」を確認していく視点を持つことで、トイレトレーニングそのものが親子の対話の時間としても意味を持ってくるでしょう。
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