満3歳から5歳までは国の幼児教育無償化で月25,700円まで授業料が実質ゼロになります。入園料や25,700円を超える授業料の差額、副食費や預かり保育料は自己負担が残りますので、各自治体の上乗せ支援を確認すると家計の見通しが立ちやすくなります。兵庫県には県レベルの一律加算はありませんが、神戸市の入園料補助や西宮市の副費用軽減など、市町単位で工夫が見られます。ここでは2025年5月時点の主要市町の情報を、初めての方にも読みやすい形で整理しました。最終的な支給額は所得やきょうだい構成で変わりますので、申請前に各自治体で最新の要綱をご確認ください。
まず知っておきたい前提と考え方
公立幼稚園の授業料は国の制度で園へ直接支払われ、保護者の負担は基本的にゼロになります。未移行園ではいったん支払い、あとから戻る場合があります。ここで生まれる自己負担をわかりやすくするために、家計の要点を短く名付けておきます。授業料の上限を超えた分が生じる「上限ギャップ」という差、そして申請から還付まで時間差が出る「先払いリスク」という負担です。この2点を押さえると、制度の見取り図がすっきりします。
具体的には、副食費や主食費、行事費、教材費、預かり保育料が実費の中心になります。副食費は多くの市で低所得世帯や第3子以降を免除の対象とし、明石市のように広く軽減する自治体もあります。預かり保育は、保育の必要性が認められた家庭で日額上限の国補助が用意されます。主食費は自己負担が基本ですが、きょうだいの数や収入で減免を設ける市もあります。言い換えると、家計の出口は自治体ごとに設計が違うため、住む場所で最終負担が変わりやすいということです。
市町別の支援をひと目で確認できます
| 市町 | 入園料補助(上限/回) | 月額差額補助(25,700円超) | 代表的な追加支援 |
|---|---|---|---|
| 神戸市 | 最大120,000円 | ― | 所得割97,000円以下を対象とする入園料補助があります。差額補助は国制度が基本です。 |
| 西宮市 | 60,000円 | 世帯状況に応じて軽減 | 副費用の軽減や多子配慮があり、待機対策枠では差額補助の仕組みを用意します。 |
| 尼崎市 | 最大50,000円 | ― | 第3子以降を中心に副食費の免除があります。詳細は市の要綱に従います。 |
| 明石市 | ― | 多子世帯の差額を広く軽減 | 副食費や主食費の負担を大きく抑える方針で運用されています。 |
| 姫路市 | 最大50,000円 | ― | 収入の基準を満たす場合に副食費を免除します。 |
| 宝塚市 | ― | ― | 国制度が中心で、市独自の差額補助は限定的です。 |
| 加古川市 | ― | ― | 国制度のみを基本とします。 |
| その他市町 | ― | ― | おおむね国制度のみの運用です。 |
町村部の考え方も押さえておきましょう
淡路市や丹波篠山市、佐用町などの町村部は国制度の適用が基本になります。副食費や主食費は実費で、預かり保育は日額上限の範囲で国補助の対象です。制度の骨格は同じでも、申請窓口や証明書の様式が異なるため、早めの確認が安心につながります。
手続きで迷わないための道順と注意点
申請先と認定のタイミングをそろえます
申請の窓口は住民票のある市町の担当課です。勤務先の所在地では申請できません。施設等利用給付の認定は受理日以降に有効となり、さかのぼりはできません。園が決まった段階で、必要書類の準備を始めると安心です。認定が前提になる支援が多いため、ここを先に済ませるだけで戻り額のブレを抑えられます。
必要書類は早めにそろえると安心です
園から発行される利用証明や領収書、本人確認書類、そして前年分の課税証明が主なセットになります。課税証明は毎年5月下旬から交付されるのが一般的で、オンライン請求に対応する市も増えました。転入直後の方は旧住所分の証明を用意しておくと、審査が滞りにくくなります。
支給方法で家計のリズムが変わります
支援は、保護者の口座に年数回まとめて振り込まれる方式と、園の請求額から月ごとに減額される方式があり、自治体や園で異なります。振込方式は支出が先行するため、還付までの期間を見込んで予算を組むと安心です。減額方式は毎月の負担が平準化され、現金の動きが読みやすくなります。
暮らしの視点で見る、小さなコツと見落としがちな点
家計の見取り図は月次で描きます
入園料や制服代など初期費用と、毎月の給食費や行事費を分けて把握すると、無償化の効果が見えやすくなります。月25,700円という上限はあくまで授業料に対する枠で、実費の扱いは別です。自治体の補助は「どの費目を、どの条件で、いつ反映するか」がポイントになります。
書類の形式と提出先は自治体ごとに違います
同じ副食費でも、領収書の様式や証明の取り方は市町によって差があります。企業主導型の園を利用する場合は特に、無償化対象施設かどうかの確認と、提出書類のチェックを入園前に済ませると、後日の差し戻しを防げます。
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本記事は2025年5月時点の公表資料に基づいて作成しています。制度や金額は年度途中に見直されることがあります。申請前に必ず各自治体の公式情報をご確認ください。
参考文献
子ども家庭庁 こども家庭白書 2024年版
幼児教育・保育の無償化の制度概要が整理されています。年齢区分ごとの考え方や給付の基本枠組みを確認できます。
子ども家庭庁 https://www.cfa.go.jp/policies/kodomo-family-whitepaper-2024/
神戸市 施設等利用給付認定の申請
新1号から新3号までの認定手続と、有効期間の起算に関する注意点が掲載されています。申請受理日以降が認定対象である点を確認できます。
神戸市 https://www.city.kobe.lg.jp/a65174/kosodate/shien/shinseido/riyomoshikomi/shisetutouriyokyuhu.html
宝塚市 幼児教育・保育の無償化 Q&A
私立幼稚園1号認定に関する副食費の免除条件や、各費目の扱いが具体例つきで示されています。兵庫県内の運用理解の参考になります。

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