早稲田実業学校初等部の受験準備は、家庭の静かな自治で整います。
早稲田実業学校初等部の準備は、問題集を増やすより、家の中の回し方を揃えるほうが効きやすいと言えます。子どもが自分で決めて動ける範囲を少しずつ増やすと、初めての場所でも、いつもの自分に戻りやすくなります。受験は特別な日ですが、当日ににじむのは、ふだんの姿です。
早実初等部らしさは、背伸びより実感に寄ります。
早稲田実業学校初等部には、校是として「去華就実」という言葉があります。飾り立てるより、確かな中身を積むという方向です。この言葉は受験準備にも似合います。派手な対策を足すより、朝の支度、話の聞き方、物の扱い方を丁寧にするほうが、家庭の不安が小さくなりやすいです。
もう1つ、早実の根っこにあるのが「三敬主義」です。人を敬う、自分を敬う、物を敬うという考え方です。難しく聞こえますが、日常に置き換えると、挨拶をする、順番を守る、道具を大切に使う、失敗しても乱れすぎず立て直す、そういうふるまいの土台になります。
校是は去華就実です。生活の中で、実を積む方向へ戻れる家庭は、受験期も揺れにくいです。
早稲田実業学校 初等部 学校概要。
軸になりやすい5つの柱は、家庭の回し方で作れます。
静かな自治を増やし、当日の切り替えを強くします。
静かな自治とは、子どもが自分のことを自分で決めて動ける範囲を、家庭の中に無理なく増やすことです。親が全部先回りすると失敗は減りますが、切り替える経験も減ります。早実初等部を意識するなら、集中力の強さより、戻り方の上手さを育てるほうが安心です。
たとえば平日の朝、玄関でランドセルの横に上履き袋が置かれていて、子どもがそれを手に取って入れ直す。親は黙って見て、時間の合図だけ出す。こういう静かな場面が積み重なると、当日も同じ姿勢で動ける確率が上がります。
三敬のふるまいを、生活の当たり前にします。
三敬主義は、受験用のマナーではなく、生活の質そのものです。人を敬うは、相手の話を最後まで聞く、順番を守る、謝るときに言い訳を増やさない、という形で出ます。自分を敬うは、できないときに投げない、気持ちが乱れても整え直す、という形で見えます。物を敬うは、鉛筆やハサミを丁寧に扱い、使ったら戻す、という行動になります。
早実初等部は、受験勉強に追われることなく、日々の生活を大切にしながら成長できるようにするという方針を掲げています。ふだんの所作を整える準備は、学校の言葉ともつながりやすいです。
自分の言葉で伝える練習を、短く続けます。
早実初等部の教育方針には、自ら学び、自ら考え、自ら表現する力を育てるという趣旨があります。ここで言う表現は、上手な話術ではありません。自分の見たことを、自分の言葉で落ち着いて伝えることです。
家庭でできるのは、長い練習ではなく、短い往復です。帰宅後に、今日見つけたことを1つだけ話す時間を作ります。親は評価を急がず、どうしてそう思ったかを1回だけ聞き返します。これだけで、言葉が思考のかたちになる経験が増えます。
手を使う経験を増やし、やり直しに慣れます。
早実初等部の教育方針には、創造力と感性を育てるという趣旨もあります。家庭の準備としては、完成度を競う工作より、途中でうまくいかない瞬間を残すことが大切です。紙が破れた、のりがはみ出た、結び目がほどけた。そういう小さな失敗が、やり直す力になります。
危険が伴う道具は、必ず大人が見守り、安全な範囲で経験します。うまくできたかより、丁寧に戻れたかを見ます。受験当日は、初めての課題に触れます。そこで強いのは、上手にこなす子より、落ち着いて整え直せる子です。
日本文化の誇りと国際理解を、同じ線で育てます。
早実初等部は、国際感覚を育てるために、日本の伝統文化や文学にも触れながら、自国の文化に誇りを持つ姿勢を大切にしています。国際理解は、英語だけの話ではありません。自分の足元を言葉にできる子ほど、外の世界への好奇心が安定します。
英語は第1学年から始まり、高学年では週6時間の英語を学ぶとされています。英語の先生は、日本人教員とネイティブ教員が関わり、海外の先生との授業や交流も取り入れられています。さらに希望者向けに、オーストラリアでのホームステイや、ハワイでのサマープログラムも案内されています。家庭では、英語の先取りより、挨拶や感謝を日本語で丁寧に言えることが、結果的に強い土台になります。
2026年度入試の流れは、先に日付で把握すると安心が増えます。
早実初等部の2026年度入試の募集概要では、募集人数は第1学年108名とされています。出願はWeb出願で、出願期間は2025年9月1日から9月25日まで、書類の郵送は2025年10月1日までの消印有効と案内されています。こうした日付は、準備の進み具合とは別に、必ず家庭の予定に影響します。
一次試験は2025年11月1日から11月5日のうち指定された1日で、考査は本人のみです。考査は、いわゆる筆記テストだけを指す言い方ではなく、課題に取り組む姿を見られる試験だと受け止めると、過度に構えずに済みます。一次合格発表は2025年11月7日で、Web発表の時刻は8時00分とされています。
二次試験は2025年11月8日から11月10日のうち指定された1日で、面接は本人と保護者です。二次合格発表は2025年11月12日で、Web発表の時刻は8時00分とされています。入学手続は2025年11月13日で、入学手続金の振込と書類提出が案内されています。検定料は30000円とされています。
注意しておきたいのは、本校には編入学と転入学の制度はないと明記されている点です。途中から入る選択肢がないからこそ、家庭の価値観と学校の方向が合うかを、早めに確かめておくと安心が続きます。募集や日程は年度で変わる可能性があるため、最終確認は必ず公式情報で行う前提で考えると安全です。
通学と学校生活の現実に触れると、準備が過熱しにくいです。
早実初等部は国分寺駅から徒歩圏にあり、通学の導線も含めて生活としての学校が始まります。学校生活の案内では、経路別の集会が年3回ほどあることや、登下校時にメール連絡があることが示されています。受験は家の中だけで完結しません。通学の練習は、学習よりも生活の準備として効きます。
制服や持ち物の扱いも、生活の自治につながります。着替えが早いかより、丁寧に畳めるか。忘れ物がないかより、自分で確認して直せるか。こうした動きは、受験当日の姿にも連続します。祖父母が関わる場合も、教え込むより、生活の流れを揃える支え方が、家庭全体の空気を穏やかにします。
誤解を1つだけほどいておくと、家庭が落ち着きます。
早稲田大学までつながる一貫教育という言葉を聞くと、受験は特別な対策が要らないと受け取ってしまうことがあります。一貫教育とは、小中高大が連続して学びを積める設計であり、楽に進めるという意味ではありません。むしろ、長い時間をかけて、自分で学び続ける姿勢を作る前提があります。
だからこそ、受験期にやることは、詰め込む学習より、生活の質を上げる方向が合います。静かな自治は、受験のためだけの道具ではなく、入学後の毎日を楽にする仕組みになります。
今日できる小さな一歩は、家の中に置けます。
今日からできるのは、子どもが自分で決めて動ける場所を1つだけ増やすことです。朝の支度の中で、靴下だけは自分で選ぶ。帰宅後の片付けは、最後の1つだけ自分で戻す。小さくて十分です。親は時間の合図を出し、できたかどうかより、戻れたかどうかを見ます。
もう1つは、毎日の会話を短く整えることです。今日の発見を1つだけ話して、親は1回だけ聞き返します。正解を当てる時間ではなく、言葉を育てる時間になります。受験を決めている家庭でも、まだ迷っている家庭でも、静かな自治を育てる準備は、選択肢を狭めません。家庭に合う形で続けていけるでしょう。
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関連リンク。
参考文献。
募集人数、出願期間、試験日程、合格発表時刻、検定料、編入学と転入学制度の有無が確認できます。
5つの教育方針、英語教育の時間数、国際理解の考え方、海外プログラムの概要が確認できます。
通学の考え方、安全面の取り組み、制服や持ち物、家庭との連絡手段の概要が確認できます。
校是の去華就実、三敬主義、児童数など、学校の基本情報が確認できます。
実行機能と自己制御は、計画、集中、指示に従う、衝動を抑えるなどの力に関係すると説明されています。
自己調整は、目標に向けて思考や感情や行動を調整することだと説明されています。
幼児期から小学校へのつながりを考える観点や資料への入口が確認できます。


