東京都市大学付属小学校

東京都市大学付属小学校の考査対策。できるより、聞いて動ける子を育てる家庭の準備

東京都市大学付属小学校の考査は、できたかより、ふだんの手つきが見えます。

上履きに履き替える。荷物を置く。先生の声を聞いて、動く。周りの子と同じ空間にいながら、自分の順番を待つ。小学校受験の考査には、こうした小さな動作が続く時間があります。

東京都市大学付属小学校を検討するとき、知識をどれだけ入れたかだけで見通しを立てると、手応えが読みにくくなります。なぜなら、この学校が大切にしているのは、高い学力だけではなく、集団の中で学びを回す姿勢だからです。考査でも、生活でも、その姿勢が見えやすい設計になっています。

ここで覚えておきたい軸があります。都市大付属の受験は、手を動かす受験です。つまり、指示を受け取り、実際にやってみて、迷ったら戻る。その流れを自分で回せるかどうかが、結果にも、その後の学校生活にもつながりやすいです。

鍵になるのは、切り替えの上手さです。

切り替えとは、気持ちを切り替えることだけではありません。体の向きを変える。道具を変える。作業のやり方を変える。いま何をする時間かを理解して、動きを合わせる。こうした小さな切り替えの連続です。

文部科学省の資料でも、幼児期の終わりまでに育ってほしい姿として、自立心や協同性、見通しをもって行動することなどが挙げられています。家庭でのふるまいが、学校での学びの土台になる、という考え方です。受験の準備は、この土台づくりと相性が良いです。

都市大付属の考査も、形式は年度で変わる可能性があるものの、ペーパー、行動観察、運動、保護者面接といった枠組みで組まれています。知っているかより、聞いて動けるかが問われやすい並びです。

考査の中身は、生活の縮図になりやすいです。

たとえばペーパーは、短い時間で切り替えが続きます。見て、判断して、書く。次へ進む。行動観察では、答えが1つに決まらない時間が入ります。模擬授業のように、先生の指示を聞き、周りと同じ方向へ動きながら、自分の役割を見つける場面です。運動は、難しい技よりも、まねをする、やってみる、もう1回やる、といった素直さが見えます。

これらは、特別なテクニックで突然うまくなるものではありません。日々の中で、聞いて動く経験を積んでいる子ほど、当日も自分のリズムを保ちやすいです。

都市大付属の学校生活は、学力と生活を切り離しません。

東京都市大学付属小学校は、高い学力と豊かな心を教育の柱に据え、自主的に考えて行動する姿を育てる方針を示しています。学力は、ただ覚えることではなく、身につけた知識を使って考えを深める力として扱われています。

この方針は、受験のための練習を増やすだけでは追いつきにくいです。なぜなら、学び方そのものを育てようとしているからです。都市大付属を選ぶ家庭ほど、学習面だけでなく、日常のふるまいも含めて準備したほうが、学校のリズムに合いやすいでしょう。

学年ごとに、学び方の重心が動きます。

学校案内では、低学年は体験を通して体全体で学ぶことを重視し、中学年では共に学ぶ中で学習習慣を固め、高学年では自ら学ぶ姿勢で中学受験に備える、という段階的な考え方が示されています。ここは、家庭の判断軸になりやすい部分です。

低学年から中学受験を意識しすぎると、家庭の空気が張りつめてしまうことがあります。一方で、都市大付属は、高学年で受験に向けた動きが増える前提も持っています。早い時期は、生活の安定と体験を大事にしつつ、学年が上がったときに自分で学びを回す力へつなげる、という見通しが合う家庭に向きます。

学校が求めるのは、速さより、戻れる力です。

受験の場では、途中で迷うことがあります。そのときに固まる子もいます。ここで支えになるのは、戻り方です。聞き直す。手を止めて、次の指示を待つ。周りを見て、今やることをつかむ。こうした戻り方は、ふだんの生活でこそ育ちます。

研究の世界でも、自己調整という考え方が知られています。自己調整とは、気持ちや注意を自分で戻し、学びの場に参加し続ける力のことです。早期の学びにおいても、文字や数の知識そのものだけでなく、その知識を支える戻れる力が重要だと整理されています。

準備は、受験用の練習を増やしすぎないほうがうまくいく場合があります。

外出の中に、都市大付属の考査に近い動きがあります。

駅で案内板を見て、どちらへ行くかをいっしょに探す。目的地に着いたら、次に何をするかを言葉にする。こうした流れは、聞いて動く練習になります。机の前で長く座るより、短い指示で動く経験を増やすほうが、当日の動きに直結しやすいです。

買い物も使えます。必要な物を思い出して、選んで、かごに入れる。途中で別の物に目が移っても、目的に戻る。これは、切り替えと戻り方の練習です。親が答えを言いすぎないことが、子どもの戻る力を育てます。

家庭での声かけは、短くすると動きが止まりにくいです。

当日が近づくと、不安から言葉が増えがちです。けれど、子どもは長い説明より、短い合図で動きやすいです。やってみよう。困ったら止まろう。聞き直そう。こうした短い合図が、緊張の中で支えになります。

前日は、特別なことを詰め込まないほうが落ち着くことがあります。睡眠を確保し、朝の順番をいつも通りにする。服や持ち物の準備は、子どもといっしょに進める。ここにも、指示を受け取り、手を動かし、終わりまでやりきる流れがあります。

保護者面接は、家庭の方針がぶれないかが見られやすいです。

都市大付属の入試情報では、保護者面接が実施される形が示されています。受験の話になると、家庭の理想が先に立ってしまうことがあります。けれど、面接で安心感につながるのは、子どもの実像に沿った言葉です。

この学校が掲げる学力と心の両立を、家庭でどう支えるか。たとえば、学習習慣の作り方をどう考えているか。体験の機会をどう捉えているか。忙しくなる時期に、家族の時間をどう確保するか。こうした問いに、背伸びせずに答えられると、話が自然になります。

祖父母の立場でできる支えもあります。送り迎えの手伝いだけでなく、生活のリズムを崩さない工夫や、子どもが安心できる会話の量を増やすことも力になります。家族の空気が落ち着くほど、子どもは受験の場で自分を保ちやすいです。

都市大付属を選ぶかどうかは、受かるかより、通い続ける景色で決めると迷いが減ります。

都市大付属は、体験学習が豊富で、安全対策にも具体的な仕組みがあることが資料から読み取れます。生活の中で学びを積み上げる学校です。その分、家庭にも、毎日を回す力が求められます。

受験は、正解が1つの世界ではありません。だからこそ、判断軸を家庭に置くことが大切です。子どもが集団の中で楽しめるか。切り替えが苦手なとき、戻る合図を持てるか。学年が上がって忙しくなる時期に、家族が支え合えるか。こうした問いに、今日の生活から答えを探していくと、受験が少し現実的になります。

明日からできることは小さいです。外出先で、子どもに探してもらう場面を増やす。買い物で、目的に戻る経験を作る。声かけを短くして、子どもの手を止めない。小さな積み重ねが、都市大付属の考査と、その先の学校生活につながっていきます。

参考文献。

  • 文部科学省。幼児期の終わりまでに育ってほしい姿。PDF。

    小学校以降の学びの土台として、見通しや自立心、協同性などを整理した公的資料です。家庭での準備を考えるときの軸になります。資料を確認する。

    幼児期の終わりまでに育ってほしい姿として、自立心や協同性などが示されています。
  • 国立教育政策研究所。社会情緒的 非認知 能力の発達と環境に関する研究。研究報告書。PDF。

    社会情緒的な力が学校生活や心身の状態とどう関わるかを扱う研究報告です。受験準備を生活の力として捉える背景理解に役立ちます。報告書を確認する。

    社会情緒的能力に着目し、児童生徒の発達の実態を理解するための調査研究をまとめています。
  • Blair ほか。School Readiness and Self Regulation。PMC。

    学校の準備性を自己調整として捉え、学びへの参加や集団への適応にどう関わるかをまとめたレビューです。考査での切り替えや戻る力を考える補助線になります。論文を確認する。

    Self regulation abilities allow for engagement in learning activities and provide the foundation for adjustment to school.

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