東京都市大学付属小学校

東京都市大学付属小学校の志望理由が自然に言える家庭翻訳の考え方

志望理由は、安心の言い換えより、日々の相性で決まります。

東京都市大学付属小学校を考えるとき、大学付属という言葉が先に立ちやすいです。けれど、志望理由として伝わりやすい芯は、進学の安心を並べることではありません。子どもの学びがどんな幅で育ち、家庭のふだんの習慣とどこで噛み合うかです。

学校のパンフレットの言葉を覚えるより、説明会や公開情報を見たあとに、家の会話がどう変わったかを思い出してみてください。子どもが自分から聞いてきたことがあった。親が最後まで聞く時間が少し増えた。間違いを責めず、確かめ直す空気が生まれた。そうした変化がある家庭は、言葉にしたときに無理が出にくいです。

学校の言葉を、家庭の会話に移し替える視点があります。

ここで役に立つのが、家庭翻訳という考え方です。学校が大切にしている価値を、家の具体に置き換えて話せる形にすることです。立派さを足すのではなく、実感をつなげます。

たとえば、学校が掲げる柱が高い学力と豊かな心だとしたら、家庭ではこう言い換えられます。分かるまで丁寧に積み上げる。人と関わる場面で、急いで結論を出さずに聞き合う。どちらも、今日からの暮らしで確かめられる言葉です。

家庭翻訳ができると、面接の場でも話が短くなります。短くなるのは、情報を削ったからではありません。筋が見えるからです。

大学付属の魅力は、先回りより、学びの入口が多いことです。

大学付属は、進学がどうなるかという視点で語られがちです。もちろん将来の見通しは気になります。ただ、家庭の目線で一番効いてくるのは、子どもが興味を持つ入口が増えることです。

理科やものづくりに触れる機会がある。英語や表現の場が用意されている。体験学習が日常に組み込まれている。こうした入口があると、得意不得意が定まる前の時期に、子どもは自分の好きの手がかりを拾えます。

ここは単純化しないほうが良いです。大学付属なら自動的に安心、という話ではありません。通学の負担、生活のリズム、友人関係、家庭の価値観が噛み合って初めて、環境は力になります。受験の期間は、その噛み合いを確かめる時間でもあります。

二期制は、詰め込みを増やす仕組みではなく、集中を作る仕組みです。

東京都市大学付属小学校は、学期を前期と後期に分ける二期制を採用していると紹介されています。二期制は、ただ区切りを変えるだけではありません。学びに集中する月と、行事や体験に集中する月を作り、生活の振幅を管理しやすくする狙いが語られています。

家庭で助かるのは、子どもが頑張り方を選びやすくなる点です。いつも同じ強度で走るのは、子どもにも大人にも難しいです。集中する時期と、体験を深める時期が見えると、家でも声かけが変わります。今は急いで仕上げるより、気づきを残そう。今は丁寧に積み上げよう。こう言えるようになります。

受験を考える家庭にとっても、二期制は見過ごせません。中学受験を視野に入れる家庭が多い環境では、学びの密度と生活の安定がぶつかりやすいからです。密度を上げるほど、安定が要ります。安定があるほど、密度が生きます。

段階の学びは、得意の押し上げより、崩れにくさを作ります。

学校資料では、成長に応じた段階の学びが語られています。低学年では体全体で学ぶ。中学年では共に学ぶ。高学年では考えを深める。言い方はさまざまでも、狙いは一貫しています。年齢に合わせて、学び方そのものを育てることです。

家庭で見ていると、低学年は結果より過程が残ります。上手にできたかより、やってみたかが残ります。中学年は、友だちとの違いに気づき始めます。自分の言い方を調整する力が伸びます。高学年は、説明の筋が見える子と、気持ちだけが先に出る子に分かれやすいです。筋を見せる経験が増えると、初めての課題でも崩れにくいです。

ここで家庭ができることは、先取りを増やすことより、確かめる態度を守ることです。分からない時に黙り込まない。聞き直す。やり直す。間違いを見つけて直す。これが続いている子は、試験でも生活でも折れにくいです。

体験が厚い学校は、志望理由の言葉が自然になります。

志望理由が薄くなる家庭には共通点があります。学校の魅力を外側の言葉で説明しようとしてしまうことです。逆に、体験が頭の中に残っている家庭は、言葉が短くても伝わります。

たとえば、食育の授業で魚を手でさばく場面があります。怖さを感じて手が止まる子に、隣の子がゆっくりで大丈夫だよと声をかける。フライパンから音が立つ。自分で作ったから食べられたと笑う。こうした場面は、単なるイベントではありません。挑戦の仕方と、仲間との距離の取り方が、目に見える形で残ります。

体験は、学力と対立しません。むしろ、学力の土台に戻ります。話を聞く。手順を守る。安全に配慮する。感想を言葉にする。うまくいかなかった原因を探す。これらは、教科の問題を解くときにも必要な力です。

理系が得意かどうかで、話が決まるわけではありません。

東京都市大学という名前から、理科が得意な子が有利だと思われることがあります。けれど、受験で伝わりやすいのは、得意不得意より、知らないことに出会ったときの向き合い方です。

聞いてみる。やってみる。間違いに気づく。直す。ここが家庭で続いているかどうかです。理科が好きでも、聞かれたら黙る子もいます。算数が得意でも、やり直しが嫌いな子もいます。反対に、今は得意がはっきりしなくても、確かめる癖がある子は伸びます。

家庭としては、試験の技術だけを増やすより、日々の対話の質を落とさないほうが自然です。親が解いて見せるより、子どもが言葉にできるところまで待つ。待てた経験は、面接の場でも子どもを支えます。

面接で迷いにくい家庭は、言葉を飾らずに筋を持っています。

面接は、上手に話せるかを競う場になりがちです。けれど、実際に見られやすいのは、家庭の方針が学校の方針とどこで重なるかです。家庭が大切にしていることが、学校の教育の柱と同じ方向を向いているかです。

志望理由を作るときは、学校の特徴を網羅しようとしないほうが良いです。代わりに、家の実感を1つだけ選びます。子どもが質問を増やした話でも良いです。読書の時間が続いた話でも良いです。食卓の会話が変わった話でも良いです。その実感が、学校の学びの姿とどう重なるかを、短い言葉でつなげます。

言葉が短いほど、嘘が混じりにくいです。嘘というより、背伸びが減ります。背伸びが減ると、子どもも落ち着きます。

学校に合わせる前に、家庭のリズムを守るほうが結果的に強いです。

視点を少し変えます。学校がどれほど魅力的でも、家庭の毎日が崩れていたら続きません。ここは、情報を集めるほど見落としやすいです。通学の時間。朝の支度。帰宅後の疲れ方。習い事との兼ね合い。祖父母の協力が必要かどうか。家庭の事情はそれぞれです。

合う学校を選ぶとは、理想に近づくことだけではありません。続けられる形を見つけることです。続けられる形があれば、子どもは挑戦できます。挑戦があれば、学びは深くなります。

学校の良さに家庭を寄せるのではなく、家庭の良さが学校で生きるかを確かめる。そう考えると、受験の準備は少し静かになります。静かになると、見えるものが増えます。

今日できる小さな一歩は、勉強量より、確かめ方を変えることです。

すぐに始めやすいのは、家庭翻訳の練習です。説明会や公開情報に触れたあと、家で1つだけ質問をします。今日の話で気になったことは何ですかと聞きます。子どもが言いにくそうなら、親が先に短く話しても良いです。こういう学び方、楽しそうだと思ったよと置いてみます。

次に、子どもの答えを途中でまとめないようにします。言い直しの時間を残します。言葉が出るまで待てる家庭は、それだけで面接の空気が整います。整えるという言葉は控えたいですが、空気が落ち着くという意味では、確かに効きます。

最後に、間違いの扱いを変えます。正解を急がず、どこで迷ったかを一緒に見ます。迷い方は、その子の思考の形です。思考の形が見えると、受験の対策も無駄が減ります。

迷いが残るのは悪いことではありません。

受験は、決めるための情報が多すぎます。だからこそ、迷いが残るのは自然です。迷いがある家庭は、子どもの負担や生活の変化を真面目に考えている証でもあります。

東京都市大学付属小学校の魅力を語るなら、先回りの安心より、学びの幅と日々の相性に戻ってくると良いでしょう。子どもが新しいことに出会ったとき、聞ける。試せる。直せる。その姿が家庭の中に少しでもあるなら、言葉はあとから追いつきます。

参考文献です。

  • 文部科学省 総合的な学習(探究)の時間(探究の目的や考え方を確認できます) 確認する

    探究的な見方や考え方を働かせ、横断的、総合的な学習を行う。
  • 東京都内私立小学校の学校案内資料(学期制度や学校生活の紹介を確認できます) 確認する

    前期と後期の二期制とし、学びと体験に集中する月を設けます。
  • スクールダイヤモンド 東京都市大学付属小学校(体験学習や食育の取り組みを確認できます) 確認する

    食育プログラムは、五感で学ぶ体験を通して言葉の精度を高めます。
  • 大学通信系の小学校入試ガイド資料(募集人数、選考内容、費用の目安を確認できます) 確認する

    募集人数は男女76人で、個人考査、集団適応考査、保護者面接が示されています。

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