保育園イメージ

「なんとなく安心そう」で終わらせない。安全対策が見える園を選ぶコツ

安全対策が見える園は、預ける側の不安をやわらげてくれます。

小さな子どもは、転ぶ、物を口に入れる、体調を崩すなど、大人が想像する以上に変化が多い存在です。だからこそ、保育園や認定こども園を選ぶ時は「なんとなく安心そう」にとどまらず、安全と衛生、それから災害への備えがどこまで具体的に整えられているかを確認することが大切です。園の考え方や仕組みが目に見える形で示されていると、忙しい毎日の中でも「ここなら任せられる」という感覚が育ちやすくなります。

転倒や誤飲など、日常の事故をどう防いでいるかを聞き取ります。

まず知っておきたいのは、日常で起こりやすいケガや事故への向き合い方です。園庭や室内での転倒、遊具からの落下、食べ物やおもちゃの誤飲など、低年齢の子どもが起こしやすい事故は、国のガイドラインでも重点的に取り上げられています。見学の際には、段差のある場所にクッションマットが敷かれているか、角の鋭い家具にカバーが付いているか、細かい部品のおもちゃが年齢に応じて分けて置かれているかといった点を、実際の目で確かめてみるとイメージがつかみやすくなります。

さらに、職員同士で事故の情報をどのように共有しているかも重要です。例えば、過去に起きた転倒や誤飲の事例を職員会議で振り返る時間を設けている園や、ヒヤリとした出来事を書き留める記録を活用している園もあります。そのような取り組みがあると、単に「気をつけています」という言葉だけでなく、日々の保育を振り返りながら改善している様子が伝わりやすくなります。「最近気をつけていることはありますか」といった問いかけをすると、その園ならではの工夫を具体的に聞き出すきっかけになります。

衛生管理と感染症対応を、日常の流れの中でイメージします。

手洗いの習慣やトイレの使い方、おむつ交換の方法や寝具の管理など、衛生面の工夫は、感染症を防ぐうえで欠かせない要素です。子どもが手を洗う場所が分かりやすい位置にあり、踏み台の安定性や水の温度が子どもに合わせて調整されているかどうかを見ておくと安心材料になります。タオルやコップを共用していないか、個人持ちの場合は保管場所が混ざりにくい配置になっているかも、さりげなく確認しておきたいところです。

体調が急に悪くなった時の対応も、事前に聞いておくと安心につながります。熱が出た時にどこで休ませるのか、嘔吐や下痢があった場合に床やおもちゃをどうやって消毒するのか、連絡はどのタイミングで来るのかなど、具体的な流れを質問してみると、その園の「標準的な考え方」が見えてきます。感染症が流行している時期には、登園の目安や家庭での様子をどのように共有してほしいと考えているのかを確認しておくと、園と家庭が同じ方向を向きやすくなります。

災害時の避難経路と備蓄を、親子で共有できるようにします。

地震や火災、水害などが多い日本では、災害への備えも保育の重要な一部です。園内に避難経路や避難場所を示した掲示があるかどうか、ルートが園児にも分かりやすい表示になっているかを見ておくと、いざという時のイメージがしやすくなります。避難訓練の頻度や、訓練ではどのような場面を想定しているかも、遠慮せずに尋ねてみて良い内容です。特に、階段の上り下りやベビーカーを使った避難など、低年齢児ならではの課題についてどう考えているかを聞くと、その園が災害を自分ごととして捉えているかどうかが伝わってきます。

また、飲料水や簡易食料、毛布などの備蓄がどの程度用意されているのか、保護者へはどのように情報提供されているのかも確認しておきたい点です。地域のハザードマップや、学校や他の施設との連携があるかどうかも、園の説明を通して把握できます。災害時に連絡がつきにくくなった場合の約束ごとや、迎えに行けない可能性がある時の対応についても、前もって話し合っておくことで、少し気持ちが落ち着きやすくなります。

面積や遊具点検など、環境そのものが子どもに合っているかを見ます。

子どもが過ごす部屋の広さや天井の高さ、窓から入る光の量や風通しは、毎日の体験に直結します。国や自治体では、子ども1人あたりに必要な保育室の広さの目安を定めています。見学の際には、子どもの人数に対して室内が極端に窮屈ではないか、動線に無理がないかを、自分の目で確かめることができます。0歳児や1歳児の部屋では、寝る場所と遊ぶ場所が分かれているか、ほふくする子どもが落ち着いて過ごせるスペースが確保されているかも見ておくと安心です。

園庭や屋上の遊び場では、遊具の固定のされ方や、金属部分のさび、足場の滑りやすさなどもチェックしたいところです。どのくらいの頻度で遊具の点検をしているか、点検内容を記録しているかを尋ねると、メンテナンスへの意識が見えてきます。日よけや屋根の有無、夏場のミストや水遊びコーナーの安全対策など、季節ごとの工夫も、その園らしさが表れやすいポイントです。

目に見える情報と対話で、園との信頼関係を育てていきます。

安全や衛生、災害対策は、本来であれば「できていて当たり前」のように感じられるかもしれません。しかし現実には、園ごとに得意なところもあれば、これから強化していきたい部分もあります。重要なのは、パンフレットや掲示だけに頼らず、気になった点をその場で質問し、園がどのように考えているのかを丁寧に聞き取る姿勢です。園側も、保護者からの問いかけを通して、伝え方や仕組みを見直すきっかけを得られることがあります。

すべてのリスクをゼロにすることはできませんが、「どこまで備えているか」「想定外が起きた時にどう動こうとしているか」を共有しておくことで、いざという時の迷いが少なくなります。安全・衛生と災害対策について、園の方針と家庭の考えを重ねていくことが、子どもの毎日を支える土台になります。見学や面談の時間を、園と一緒にその土台を確認するための対話の場として活用していくことが大切だと言えます。

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