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不安をほどいて、受験期にも崩れにくい家庭の会話へ。手順の言葉で戻れる非認知能力

不安をほどいて、受験期にも崩れにくい会話に戻ります。

夕食のあと、子どもがプリントを見つめたまま動かない。親も、何を言えばいいか分からず、言葉が細くなる。小学校受験でも中学校受験でも、家庭の空気が苦しくなる瞬間は、たいていここから始まります。

不安は、悪いものではありません。大切にしたいから出ます。ただ、正解を探し過ぎると、会話が評価だけになり、家庭の息が浅くなります。必要な配慮だけ残して、続く形に戻る。ここでは、そのための見取り図を用意します。

ここで大事にしたいのは、会話の帰り道です。

受験の不安が強い日ほど、家の会話は、答え探しに寄ります。どうすれば受かる。どれが正しい。何が足りない。気持ちは分かりますが、答え探しだけが続くと、子どもは話すのが怖くなります。親も、責任を背負い過ぎます。

会話の帰り道とは、気持ちが揺れたあとでも、生活と学習に戻れる言葉の流れです。慰めだけでも、厳しさだけでもありません。安心を置き、行動の枠を残し、日常へ戻す。この順番があると、受験期の消耗が小さくなります。

厳しさで伸ばす話ではありません。安心と枠の両方が必要です。

非認知能力は、我慢を覚えさせる話だと誤解されやすいです。けれど、狙いは別です。安心があるから挑戦でき、枠があるから続けられる。そういうバランスに近いです。

安心だけだと、子どもは落ち着きますが、行動が曖昧になりやすいです。枠だけだと、行動は動きますが、気持ちが折れやすいです。だから、安心の言葉を置きつつ、行動の枠は小さく残します。戻れる力は、この両方で育ちます。

枠は、命令ではなく見通しです。何を、どれだけ、いつ終えるかが見える状態です。子どもは、終わりが見えると不安が薄くなります。親も、追い立てる必要が減ります。

不安は、3つの形で出やすいです。

7〜12歳は、考える力が伸びる分だけ、先の心配も増えます。本人が弱いわけではありません。頭がよく働くから、未来の想像が膨らみます。

1つ目は、比較の不安です。友だちの成績。塾の席順。模試の判定。数字が見えるほど、自分が小さく見えます。比較の不安が強い日は、会話が荒れやすいです。

2つ目は、正解の不安です。やり方を間違えたら終わる気がする。今の勉強が合っているか分からない。だから、確認が増えます。確認が増えるほど、家庭は疲れます。

3つ目は、評価の不安です。点が下がるのが怖い。間違いが恥ずかしい。怒られるのが嫌だ。こう感じると、隠します。隠すと、修正の機会が減り、さらに怖くなります。

ここまでのどれも、叱れば消えるものではありません。消そうとするほど大きくなります。ほどいて、戻れる形へ運ぶほうが、受験期には実用的です。

言葉は、結果より手順に寄せると持ち直しやすいです。

できたできないが中心になると、家庭は評価の場になります。評価の場では、子どもは守りに入ります。親も、焦りが増えます。そこで、結果より手順に寄せます。

よく始められたね。途中で戻れたね。最後まで終えたね。こういう言葉は、何を続ければいいかが分かります。子どもにとっては、次の動きが見えます。親にとっては、点数に引っ張られ過ぎない足場になります。

手順の言葉は、短いほうが効きます。長い説教は、受験期には逆効果になりやすいです。短い言葉は、体力を使いません。疲れている日でも出せます。続く会話は、たいてい短いです。

子どもの不安に、最初に置きたい一言があります。

不安をほどく最初の一言は、問題の解決ではなく、気持ちの確認です。怖かったね。心配になったね。いま不安なんだね。ここまでで十分です。解決策は、そのあとで通ります。

子どもが何も言わないときは、質問を減らしたほうが良い日があります。黙っていても大丈夫だよ。落ち着いたら教えてね。そう言えると、会話の出口が残ります。

安心のあとに、枠を小さく置きます。

安心だけで終わると、今日が流れやすいです。そこで、枠を小さく置きます。今日はここまででいいよ。次はこれだけやろう。終わったら休もう。枠は、小さいほど守りやすいです。

枠が大きいと、子どもは不安を増やします。親も、管理の負担が増えます。受験期は、努力を増やすより、崩れにくい幅を守ることが大事です。

最後に、日常へ戻す言葉を添えます。

受験の話が続くと、家庭が受験だけの場所になります。戻るために、生活の言葉を入れます。お風呂に入ってから寝よう。明日の朝ごはんは何がいい。散歩する。水を飲む。こういう日常の言葉は、逃げではありません。土台を守る動きです。

睡眠や食事や生活リズムが崩れると、不安は増えます。だから、生活へ戻す言葉は、受験対策でもあります。積み上げは、土台を壊さない範囲で続けます。

祖父母が関わるときは、助言より安心を増やすと力になります。

祖父母は、善意ほど助言が強くなりやすいです。もっとやりなさい。気合いが足りない。ほかの子は。そう言いたくなる瞬間もあります。けれど、助言が強いほど、親は板挟みになります。子どもは、誰にも弱音を出せなくなります。

おすすめは、応援の形をそろえることです。大丈夫だよ。ここまでで十分。いまの頑張り、ちゃんと伝わってるよ。こうした言葉は、子どもの心を落ち着かせます。親の余裕も増えます。

さらに一歩進めるなら、祖父母の役割は、会話の帰り道を太くすることです。受験の作戦会議に参加するより、生活が回る支えをする。食事の手伝い。送り迎え。短い見守り。こうした支えは、家庭の摩擦を増やしにくいです。

受験との接点は、能力の自慢ではなく生活が安定することです。

非認知能力がそのまま受験に有利だと決めつける話ではありません。学校や地域や試験内容で事情は違います。ただ、始める。続ける。終える。戻る。これが家庭で回ると、受験期の消耗が小さくなります。

家庭が安定すると、勉強の量を増やさなくても、取りこぼしが減りやすいです。取りこぼしとは、分かっているのにミスする。やるべきなのに始められない。そういう損失です。損失が減ると、焦りも減ります。

ここで視点を変えます。子どもは、受験のために生きているわけではありません。けれど、受験は、生活の中に入ってきます。だから、受験を生活に合わせる工夫が効きます。生活が回る形で積み上げると、家族の関係が崩れにくいです。

家庭の空気が細くなったときに、誤解しやすい点があります。

安心の言葉を置くと、甘やかしだと思われることがあります。けれど、安心は、行動を止めるためではありません。行動を戻すために使います。安心を置いたあとに枠を残す。これがセットです。

逆に、枠を残すと、厳し過ぎると思われることもあります。けれど、枠は、怖がらせるためではありません。終わりを作るために置きます。終われると戻れます。戻れると続けられます。

不安が長く続き、睡眠や食欲が大きく崩れる。学校に行くこと自体がしんどい。そんな状態が重なるときは、家庭だけで抱えないほうが良いでしょう。担任の先生や学校の相談窓口、地域の相談先に話すことは、家庭を守る段取りです。

今日からできる小さな一歩を置きます。

最初に試しやすいのは、手順の言葉を1つだけ決めることです。よく始められたね。途中で戻れたね。最後まで終えたね。この中から、家庭で言いやすいものを1つだけ使います。1つだけなら続きます。

次に試しやすいのは、終わりを先に決めることです。今日はここまででいいよ。終わったら休もう。終わりがあると、会話が荒れにくいです。親も、言い過ぎを防げます。

不安をほどくのは、特別な技術ではありません。会話の帰り道を、少し太くすることです。受験をするかどうかの選択とは別に、家庭の会話が戻れる形であることは、子どもにとっても親にとっても、長く効く支えになります。

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