リンデンホールスクール小学部は、英語だけを伸ばす学校ではなく、自分で考えて動く力を毎日の中で育てる学校です。
リンデンホールスクール小学部を調べると、英語イマージョン教育に目が向きやすいです。けれど、この学校の独自性はそこだけではありません。授業の前後にチャイムが鳴らないこと、自分の考えを伝える活動が多いこと、環境科を独立して持っていること、1人1台のパソコンで情報技術に親しむこと。こうした仕組みが別々に置かれているのではなく、1つの教育としてつながっています。受験を考える家庭にとって大切なのは、英語が先にできるかどうかだけではありません。自分で気づくこと、考えること、言葉にすること、その流れに子どもが入っていけるかどうかです。そこが見えると、この学校の見え方はかなり変わります。
リンデンホールスクール小学部の芯は、考えて動く力を学校全体で育てていることです。
学校の教育方針では、これからの時代には、答えを受け取るだけでは足りず、自分で問いを立て、他者と協力しながら解決策を考え、実現していく力が必要だと示されています。ここで大事なのは、頭のいい子を選ぶ学校という見方ではありません。正解をすばやく出すことより、自分で考えようとする姿勢を育てようとしている学校だということです。
その考えは、日々の学校生活にも表れています。リンデンホールスクール小学部では、授業の前後にチャイムが鳴りません。これは珍しさを出すための演出ではなく、自主性と自律性を重んじる考え方の一部として示されています。つまり、時間になったから動くのではなく、自分で切り替え、自分で次に向かう感覚を、日々の生活の中で育てようとしているわけです。
この仕組みは、自由放任とは違います。好きにしてよいという意味ではなく、学校の流れの中で、自分から気づいて動く練習をしていると見るほうが実態に近いでしょう。受験でも、言われたことを待って固まる子より、話を聞いてから自分で動こうとする子のほうが、この学校の空気には合いやすいはずです。
チャイムが鳴らないことは、静かなルールの学びでもあります。
小学生にとって、学校生活は思った以上に環境の影響を受けます。時間が来たから席に着く、先生が合図したから動く、そのような外からの指示で過ごす時間が長い学校もあります。その中で、リンデンホールスクール小学部は、外からの合図を減らし、自分で場を読む力に重心を置いています。
これは、受験前の家庭でも少し意識できます。急かして動かすより、次はどうする時間かな、と子ども自身に考えさせる場面を少し増やすことです。できたかどうかだけを見ず、自分で気づいて動けたね、と受け止める言葉のほうが、この学校の方向に近いでしょう。
環境科は、きれいな話で終わらず、見て、測って、話して、動くところまで戻している教科です。
リンデンホールスクール小学部は、英語イマージョン教育と環境科を置く学校として、文部科学省の教育課程特例校に指定されています。教育課程特例校とは、国が定める通常の授業の組み方に加えて、学校の特色を生かした特別な教科や学び方を認める制度です。つまり、環境の学びは、おまけの活動でも行事でもなく、学校として認められた独自の柱だということです。
この学校の環境科が独特なのは、環境を知識として学ぶだけで終わらせないところにあります。2025年5月に公開された特別の教育課程の編成方針では、毎日の給食で出た野菜や果物の皮をコンポストにし、その堆肥を学校の畑で活用し、育てた野菜を給食に使う流れが示されています。生ごみを減らすこと、畑で育てること、食べることが、1つの循環として子どもの目の前に置かれています。
ここには、環境を遠い話にしない工夫があります。地球のことを考えましょう、で終わると、小学生には少し大きすぎるテーマになりやすいです。けれど、給食の残りがどうなるのか、自分たちの手で土に戻すと何が起きるのか、育てたものが食卓に戻ってくるとどう感じるのか。その順番で学ぶと、環境は急に自分の生活に近づきます。
環境科は、行動まで含めて学ぶから、子どもの中に残りやすいです。
カリキュラム紹介では、環境科の授業として、調べること、話し合うこと、考えることに加え、実際に行動する体験学習が重視されていると案内されています。ドイツの小学校との交流を通じて、身近にできる活動を考え、ビーチクリーンを実践した例も紹介されています。知識を増やすだけでなく、どうすればよいかを考えて、実際にやってみるところまでを授業の中に入れているわけです。
2024年度の自己評価では、その学びがさらに具体的に見えます。給食後のコンポスト活動、地元農家での有機農業体験、海外の姉妹校との環境についてのディスカッション、エコ委員会の活動、子どもたちが自ら考えるグリーンシティづくりのプロジェクトなど、環境科はかなり立体的に動いています。学校の中だけで閉じず、地域や海外ともつながりながら学びが進んでいる点が、この学校らしいところです。
環境科が受験家庭に示しているのは、暗記より観察の大切さです。
受験準備では、知識を増やすことに意識が向きやすいです。もちろん基礎は大切です。ただ、リンデンホールスクール小学部の環境科を見ると、それだけでは足りないことが分かります。見たことを話せるか。違いに気づけるか。なぜだろうと考えられるか。自分にできることに戻せるか。そうした力のほうが、入学後の学校生活とつながりやすいでしょう。
家庭でも、特別な教材は必ずしも必要ありません。食べ残しが少ない日はどうしてかな、と話すことでもよいです。公園で見つけたものの違いを比べることでもよいです。大切なのは、知っている答えを言うことではなく、目の前で起きていることを子どもが自分の言葉で扱う時間です。
ICTの学びは、機械に強くなることより、自分の考えを形にするために置かれています。
リンデンホールスクール小学部では、小学部の段階から1人1台のパソコンを使うことが案内されています。低学年では、基礎的な用語をゲーム感覚で学びながら、少しずつプログラミングに必要な考え方や、ソフトウェアの設計に近い感覚へ進んでいく流れです。ここでいうプログラミングは、難しいコードを早く覚えることではありません。順番を考えること、どう動くかを予想すること、うまくいかなかったら直すこと、その筋道を学ぶことです。
この学校のICTがよいのは、便利な道具だから使うという考えで終わっていないことです。公式の案内でも、パソコンの便利さに頼りすぎず、自分の頭で考える力を失わないよう意識した指導だとされています。つまり、機械が答えを出してくれる時代だからこそ、子ども自身の考える力を残すことを大事にしているわけです。
書く力や伝える力まで、ICTの中で自然に育てています。
ICTの学びは、操作の練習で終わりません。たとえばWordを学ぶときも、ただ使い方をなぞるのではなく、子ども自身が体験したことを題材に文章を作ると示されています。イギリス語学研修旅行の感想など、自分が見たことや感じたことをもとに書くので、書くことと考えることが離れません。
さらに、ExcelやPowerPointのようなソフトにも小学生の間に親しめるよう組まれています。これは、早く大人向けの技術を入れることが目的ではないでしょう。自分の考えをまとめ、整理し、相手に伝える道具として使えるようにすることが狙いだと見たほうが自然です。だからこの学校のICTは、情報技術の授業というより、考えを可視化する練習でもあります。
英語の学校に見えて、実は学び方そのものをかなり早く育てています。
英語が強い学校として知られているため、どうしても注目は英語に集まります。けれど、ICTを見ていくと、リンデンホールスクール小学部が育てようとしているのは、これから必要になる学び方そのものだと分かります。見つけること、整理すること、比べること、まとめること、伝えること。その一連の流れを、低学年から少しずつ体に入れていく学校です。
視点を変えると、これは受験の見方も変えます。英語だけを先取りすればよい学校ではありません。話を聞いたあとに、自分の中で少し考えて返せるか。見たことを言葉にできるか。何かを作るときに、順番を考えられるか。そうした土台のほうが、この学校の学びには入りやすいはずです。
この学校の本当の独自性は、英語と環境とICTが、別々ではなく、つながって回っていることです。
リンデンホールスクール小学部の特別の教育課程では、環境科を、英語イマージョン教育やIT、プレゼンテーションの授業と関連づけながら進めることが明記されています。さらに、日本や海外の環境データを英語を媒介として比較し、分析し、話し合い、検討していく方向が示されています。ここはかなり重要です。
学校によっては、英語は英語、環境は総合、ICTは別の時間、というように横に並ぶことがあります。リンデンホールスクール小学部はそうではありません。英語で情報に触れ、環境の問題を考え、ICTでまとめ、プレゼンテーションで伝える。そのように、1つのテーマをいくつもの力で扱う構造になっています。
このつながりがあるから、学びが教科の箱に閉じません。英語を話すために英語を使うのではなく、世界のことを考えるために英語を使う。ICTを使うためにICTを学ぶのではなく、自分の考えを見える形にするためにICTを使う。環境を知るために話を聞くだけでなく、実際の生活や地域の活動につなげる。その回り方が、この学校の独自性だと言えます。
受験準備で見直したいのは、できることの量より、学びに向かう姿勢です。
リンデンホールスクール小学部を志望するとき、英語力がどの程度必要かが気になる家庭は多いです。もちろん、英語に抵抗が少ないほうが入りやすい面はあるでしょう。ただ、思考力、自律、環境、ICTまで含めて学校全体を見ると、準備の中心は別のところにもあります。話を聞いて自分で動くこと。見たことをそのまま通り過ぎず、少し考えること。短くても自分の言葉で返すこと。その積み重ねのほうが、入学後の毎日に近いです。
たとえば、質問されるとすぐに黙ってしまう子でも、少し待てば考え始めることがあります。そこで大人が先回りして答えを与えてしまうと、考える前に終わってしまいます。この学校に向く準備は、急いで正解に連れていくことではなく、考える時間を少し守ることです。どう思ったのかな。何が気になったのかな。そう尋ねるほうが、子どもの中にある動きを引き出しやすいでしょう。
家庭でかけたい言葉は、上手だったね、より、考えていたね、のほうです。
発表や受け答えの練習をすると、大人はつい、もっと大きな声で、もっと正しく、と言いたくなります。もちろん場面によって必要なこともあります。ただ、リンデンホールスクール小学部の教育方針を見ると、先に大切にしたいのは、考えていたことそのものです。よく見ていたね。自分で気づけたね。最後まで聞こうとしていたね。そのような言葉のほうが、この学校の学び方に近い支え方になります。
子どもは、評価されるところに意識が向きます。正しさばかりを見られると、間違えないことが目標になりやすいです。けれど、この学校が育てたいのは、間違えない子だけではありません。問いを持つこと、話し合うこと、行動することまで含めた力です。だから家庭でも、完成度より関わり方を見てあげるほうが、学校との相性は見えやすくなるでしょう。
リンデンホールスクール小学部が合いやすいのは、こういう毎日を大切にしたい家庭です。
この学校が合いやすいのは、英語教育に関心がある家庭だけとは限りません。自分で考えることを急かしすぎずに待てる家庭。食や自然や地域とのつながりを、勉強とは別物にしない家庭。便利な道具に触れながらも、自分の頭で考える力を大切にしたい家庭。そのような家庭には、この学校の設計がかなり響きやすいでしょう。
反対に、正解を早く出すことや、点数の見えやすさを最優先にしたい家庭は、一度立ち止まって相性を考えてもよいかもしれません。リンデンホールスクール小学部は、英語が強い学校というだけでは言い切れません。自分で問いを持ち、自分で動き、自分の言葉で伝えることを、英語、環境、ICT、日本文化の学びまで含めて育てていく学校です。その毎日をよいと感じるかどうかが、学校選びの大きな分かれ目になるはずです。
学校を選ぶというより、どんな6年間を子どもに渡したいかを考える。その視点で見ると、リンデンホールスクール小学部の独自性は、かなりはっきり見えてきます。
お子さまにぴったりのランドセルが簡単に見つかる!
ランドセル診断はこちらからご利用いただけます。
おすすめのお受験用品や教育PR
関連記事はこちら
参考文献。
-
リンデンホールスクール小学部 教育方針
自分の頭で考える力、伝える力、学ぶ力、自主性と自律性、授業前後にチャイムが鳴らない方針などを確認できます。
-
リンデンホールスクール小学部 カリキュラム紹介
ICTの授業内容、1人1台のパソコン、低学年からの情報技術の学び、環境科の体験型授業の内容を確認できます。
-
リンデンホールスクール小学部 特別の教育課程の概要及び編成方針
環境科と英語イマージョン教育が教育課程特例校としてどのように組まれているか、コンポストや環境データの分析、英語とITとの連動まで確認できます。
-
リンデンホールスクール小学部 令和6年度 教育課程特例校自己評価
2024年度の実施状況として、コンポスト、有機農業体験、海外との環境ディスカッション、グリーンシティのプロジェクト、英語での発表活動などを確認できます。
-
文部科学省 教育課程特例校一覧
リンデンホールスクール小学部が教育課程特例校として扱われていることを、公的資料で確認できます。
