神戸海星女子学院小学校の英語教育は、早く始めるためではなく、6年間で外へつながる力を育てるためにあります。
神戸海星女子学院小学校の英語教育を見ていると、目立つのは開始の早さだけではありません。大きいのは、1年生から6年生までの運びが切れずにつながっていることです。低学年で音に親しみ、中学年で言いたいことを少しずつ形にし、高学年で人に伝えるところまで持っていく。その流れが、学校の中であらかじめ設計されています。
小学校受験を考える家庭では、英語の先取りをどこまでしたらよいかで迷いやすいです。ただ、海星の英語教育は、入学前に完成している子を前提にしているわけではありません。学校の授業の中で少しずつ育てる考え方がはっきりしています。だから見たいのは、今どれだけ単語を知っているかより、聞いてまねすることを楽しめるか、恥ずかしがっても最後まで言ってみようとするかです。
この学校の英語教育は、6年ブリッジです。
海星の英語教育をひと言で表すなら、6年ブリッジです。6年間を通して、音から表現へ、教室から世界へ、少しずつ橋をかけていく形です。急いで結果を出す教育ではありません。けれど、学年が上がるごとに何を積み上げていくかが見えやすく、家庭が慌てにくい強さがあります。
公式ページでは、1年生から週に3回、ネイティブ教員と日本人教員によるコミュニケーションの授業があると示されています。さらに、2024年度の事業報告書では、全校で週3時間、うち1時間は教員3人体制で英語の授業を行ったこと、ネイティブ教員と英語専科が授業を進め、担任が子ども1人ひとりに寄り添って支援したことまで記されています。回数だけでなく、支える大人の厚みまで見えてくる点が、海星の独自性です。
低学年では、英語を勉強にする前に、音とやり取りになじませています。
海星の低学年英語で大切にされているのは、正確さより、入りやすさです。公式には、低学年ではフォニックスを中心とした音声の授業を行うとされています。フォニックスとは、英語の文字と音のつながりに親しむ学び方です。アルファベットをただ覚えるのではなく、耳で聞いた音と文字をゆるやかにつないでいくので、はじめて英語に触れる子にも入りやすい方法です。
ここで見逃したくないのは、低学年で無理に書かせることを急がない点です。聞くこと、まねすること、声に出すこと、やり取りに参加することを先に育てると、英語に対する身構えが小さくなります。あとで読むことや書くことに進んだときも、音の土台がある子は入りやすいです。海星は、この順番を大事にしていると言えます。
受験前の家庭でも、この考え方はそのまま使えます。たとえば、英語の動画を見たら正しく言えたかをすぐ採点するより、聞こえた音をまねしてみようか、と自然に声をかけるほうが合いやすいです。うまく言えなくても、最後まで口にしてみたことを認める。その積み重ねが、入学後の授業への入りやすさにつながります。
英語が得意かどうかより、英語に向かう姿勢が育つかどうかが大切です。
海星の英語教育を見ていると、低学年で問われているのは才能ではありません。音を面白がれるか、人の声を聞いて動けるか、自分の番で小さくても声を出せるかです。小学校受験でも、この姿勢は英語に限らず大事です。話を聞くこと、まねすること、落ち着いて取り組むことは、教室の学び全体の土台になるからです。
中学年からは、知っている英語を、自分の言葉として使う段階に入っていきます。
海星では、中学年から高学年へ進む中で、段階的に表現活動を取り入れていると示されています。ここでいう表現活動は、単語をたくさん覚える競争ではありません。自分のことを伝えること、相手の話を受けて返すこと、人前で言葉にすることへと、使い方を広げていく流れです。
この変化は、英語教育の見方を変えてくれます。低学年では、英語に触れて慣れることが中心です。けれど中学年になると、慣れるだけでは足りません。自分の考えや気持ちを少しずつ言えるようになる必要があります。海星は、その切り替えを急にせず、段階的に進めています。だから、入学時点で完璧である必要はなくても、学年が上がるにつれて伸びる子が育ちやすいのです。
ここで少し視点を変えると、海星の英語教育は、英語だけの話ではないとも言えます。人前で話すこと、相手に伝わるように工夫すること、伝えたあとに反応を受け止めることは、日本語でも必要な力です。英語の時間を通して、子どもが外に向かって表現する経験を重ねている。その意味で、海星の英語は教科の枠だけに収まりません。
6年生のプレゼンテーションは、英語の到着点というより、6年間の形が見える場面です。
公式ページでは、6年生になると英語でのプレゼンテーションに取り組み、総合的な英語力を養うとされています。これはかなり象徴的です。読むこと、書くこと、話すこと、聞くことが、ばらばらではなく1つの表現にまとまってくるからです。
プレゼンテーションという言葉を聞くと、上手に発表する子だけが目立つ活動に見えるかもしれません。けれど、本当の価値はそこだけではありません。自分の考えを順番に並べること。相手を意識して伝えること。伝えるために英語を使うこと。こうした経験は、中学校以降の学びにもつながります。海星は、小学校のうちから、その入口を丁寧に作っている学校だと考えられます。
教室の中で終わらせないところに、海星の英語教育の強さがあります。
海星の英語教育でとくに印象的なのは、学んだことを教室の外へ持ち出しやすいことです。国際交流プログラムとして、カナダ語学研修は5年生希望者、ニュージーランド語学研修は5年生と6年生の希望者を対象に実施されています。ホームステイをしながら学校体験をする形で、英語を現地で使う機会につなげています。
それだけではありません。カナダの学校との手紙交換があり、6年生は日本に来たオーストラリア留学生と交流すると公式に示されています。ここで大切なのは、海外に行くこと自体ではありません。英語を使う理由が、テストのためではなく、人と出会うために変わることです。英語が科目のままだと、好き嫌いで止まりやすいです。けれど、相手の顔が見えると、少し違う力が動きます。
娘に広い視野を持ってほしい、と考える家庭は多いです。ただ、広い視野は、いきなり大きな世界地図を見せても育ちにくいです。違う国の学校に手紙を書くこと。自分と違う背景を持つ人と話すこと。通じたうれしさと、通じなかった悔しさの両方を経験すること。そうした小さな実感の先に、外へ向かう感覚が育っていきます。海星は、その実感を持ちやすい環境を持っている学校です。
公立小学校の標準的な英語の流れと比べると、海星の独自性が見えやすくなります。
文部科学省の資料では、公立小学校の標準的な枠組みとして、3年生と4年生で年間35時間程度の外国語活動、5年生と6年生で年間70時間程度の外国語が示されています。つまり、多くの子にとって、英語との本格的な接点は3年生以降です。そこに対して海星は、1年生から授業が始まり、低学年で音から入り、中学年と高学年で表現へつなげています。
もちろん、公立と私立を単純に比べればよいわけではありません。けれど、どこが違うのかを知ることは、学校選びの判断に役立ちます。海星の英語教育の独自性は、ただ早いことではなく、時間の長さと段階の見えやすさにあります。小学校の6年間を、英語を育てる期間としてしっかり使っている。その設計がこの学校の魅力です。
受験準備では、英語の完成度より、毎日の関わり方のほうが効いてきます。
神戸海星女子学院小学校を考える家庭が、入学前に英語で焦りすぎる必要はありません。むしろ、英語を怖いものにしないことのほうが大切です。知らない音を聞いたときに笑わないこと。うまく言えなくても、言ってみたことを止めないこと。聞こえたままに口に出してみること。そうした関わり方は、入学後の伸び方に直結しやすいです。
たとえば家庭では、英語の歌や短いやり取りを一緒に口ずさむ程度でも十分意味があります。大事なのは量より空気です。間違いをすぐ直すより、もう1回言ってみようか、と促せること。正解を当てる時間ではなく、ことばを使う時間として受け止めること。そのほうが、海星のコミュニケーション中心の授業とつながりやすいでしょう。
反対に、単語カードをどんどん覚えさせることや、書ける量だけを増やすことが先に立つと、入学前に息切れしてしまうことがあります。海星の英語教育は、音、やり取り、表現、発表へと進む流れです。だから家庭も、急いで先に行くより、気持ちよく続けられる足場を作るほうが現実的です。
この学校の英語教育が合いやすいのは、外に向かう学びを大切にしたい家庭です。
海星の英語教育は、帰国子女向けの特別なコースではありません。英語経験が豊富な家庭だけのものでもありません。むしろ、ふつうの家庭の子が、6年間の中で少しずつ外に向かう力を育てていく設計です。だから向いているのは、早く上手にさせたい家庭というより、時間をかけてことばと出会わせたい家庭です。
娘に、英語そのものだけでなく、人と関わることに前向きになってほしい。知らない文化に対して身構えるのではなく、少しずつ心を開いてほしい。そう考える家庭には、海星の英語教育はかなり相性がよいでしょう。カトリックの全人教育の中で英語を学ぶということは、単なる技能ではなく、人との関わり方まで含めて育てるということでもあるからです。
神戸海星女子学院小学校の英語教育は、英語が先にあるのではなく、子どもの未来の広がりが先にあります。
神戸海星女子学院小学校の英語教育を詳しく見ていくと、1年生から週3回の授業、低学年のフォニックス、中学年から高学年への表現活動、6年生のプレゼンテーション、そして国際交流まで、1本の流れでつながっていることがわかります。目先の上手さだけを競う教育ではありません。使うために学び、人とつながるために育てる教育です。
学校選びでは、英語が強い学校かどうかという聞き方になりやすいです。ただ、海星については、その聞き方だけでは少し足りません。大切なのは、英語を通してどんな子に育ってほしいかです。自分の声で伝えられること。違う相手にも心を開けること。学んだことを教室の外へ運べること。そうした未来を思い描く家庭にとって、海星の英語教育は静かに強い選択肢になるはずです。
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参考文献です。
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神戸海星女子学院小学校 公式サイト グローバル教育
1年生からの授業回数、低学年のフォニックス、中学年から高学年への表現活動、6年生の英語プレゼンテーション、国際交流の流れを確認できます。
公式ページを見る1年生から週に3回授業があります。
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学校法人海星女子学院 2024年度事業報告書
英語授業の実施体制が確認できます。全校で週3時間、うち1時間は教員3人体制で行った点は、学校の手厚さを考える材料になります。
資料を見る全校生週に3時間、うち1時間は教員3人体制です。
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文部科学省 外国語教育について
公立小学校の標準的な外国語教育の枠組みを確認できます。3年生と4年生の外国語活動、5年生と6年生の外国語科という流れを比較の土台として使えます。
資料を見る3・4年は年間35単位時間、5・6年は年間70単位時間です。
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神戸海星女子学院小学校 入学案内
受験を考える家庭向けの学校案内ページです。教育の考え方や、公開行事への入口を確認できます。
入学案内を見る心と心の交流をはかりながら学ぶ環境を大切にしています。
