関西学院初等部の入試は、1回で決まる学校として見るより、2つの受験機会をどう使うかで考えると見えやすくなります。
兵庫県の関西学院初等部を考えるとき、まず知っておきたいのは、入試がA入試とB入試の2つに分かれていることです。直近公表の2026年度新1年生募集概要では、A入試とB入試の両方が案内されています。1度だけの勝負だと思うと気持ちが固くなりやすいですが、2つの機会の違いを早めに理解しておくと、家庭の準備はかなり落ち着きます。どちらが有利かを急いで決めるより、どちらの形式で子どもの良さが出やすいかを見ていくことが、この学校では大切です。
関西学院初等部の入試は、2つの窓がある学校です。
関西学院初等部の最新の募集概要では、A入試の試験日が2025年9月8日、B入試の試験日が2025年10月18日と案内されています。対象は2019年4月2日から2020年4月1日生まれの子どもで、出願はインターネット方式です。入学検定料は20,000円とされています。ここで見えてくるのは、入試が1本だけの細い道ではなく、少し幅をもって設計されていることです。
ただし、2回あるから気楽という話ではありません。A入試とB入試は、ただ日程が違うだけではなく、見えやすい力が少し違います。どちらにも親子面接と集団行動観察がありますが、A入試では筆記試験、B入試では口頭試問が置かれています。つまり、同じ学校を目指していても、子どもの力が表れやすい場面が少し異なるのです。
この違いを早めに知っておくと、家庭の準備がぶれにくくなります。A入試に向いている力と、B入試で見えやすい力は重なる部分もありますが、準備の重点は同じではありません。関西学院初等部らしい受験準備とは、問題を増やすことより、形式の違いに合わせて子どもの力の出し方を整えていくことだと言えます。
A入試は、落ち着いて取り組む力が見えやすい形式です。
A入試の募集人員は約80名です。試験概要は、親子面接と、筆記試験に集団行動観察を加えた考査で構成されています。日程を見ると、親子面接は2025年8月25日から8月29日、および9月7日のうち学校指定の1日、考査は2025年9月8日午前中です。合格発表は9月9日14時、入学手続は9月12日14時までに入学申込金、9月30日14時までに1学期分の学費などを納入する流れです。
A入試の特徴は、子どもが紙に向かって考える時間があることです。もちろん小学校受験ですから、難しい知識を競う試験ではありません。ただ、指示を聞き取り、落ち着いて考え、手を動かして形にする力は見えやすくなります。机に向かう姿勢、途中で気持ちを切らさないこと、慌てずに取り組むこと。そうした静かな力が表れやすいのがA入試です。
それと同時に、集団行動観察もあります。ここでは、できるだけ目立つことが大切なのではありません。相手の話を聞くこと、順番を守ること、周囲の流れを見ながら動くことが大切になります。関西学院初等部は、日頃から礼拝や縦割り活動、全員参加の授業を重んじる学校です。ですから、A入試でも、自分だけが前に出る子より、人の中で自然にふるまえる子の良さが見えやすいでしょう。
家庭で意識したいのは、問題の量を増やしすぎないことです。筆記があると聞くと、つい量で安心したくなります。ただ、この学校に合いやすい準備は、急いでたくさん解くことではありません。大人の話を最後まで聞くこと。取りかかる前に一呼吸おくこと。終わったあとに自分で見直すこと。こうした流れを日常の中でつくっておくほうが、当日の安定につながりやすいです。
B入試は、その場で考えて言葉にする力が見えやすい形式です。
B入試の募集人員は約10名です。試験概要は、親子面接と、口頭試問に集団行動観察を加えた考査です。親子面接は2025年10月15日から10月17日のうち学校指定の1日、考査は10月18日午前中、合格発表は10月20日14時です。入学手続は10月24日14時までで、A入試のような2段階ではなく、入学申込金と1学期分の学費などを一括で納入する形が案内されています。
B入試で目立つのは、紙に書く前に、まずその場で反応する力です。口頭試問は、聞かれたことを理解し、ずれずに答える力が見えやすい形式です。丸暗記した答えを並べるのではなく、目の前の問いに対して、自分の頭で受け止めて、自分の言葉にして返すことが求められやすいでしょう。
ここで大切なのは、話が上手な子だけが有利という見方をしないことです。関西学院初等部が見たいのは、勢いのある受け答えだけではないはずです。相手の問いをきちんと聞くこと。少し考えてから答えること。短くても自分の言葉で話すこと。その姿勢が、この学校の親子面接や口頭試問では大切になります。
家庭での準備も、B入試では少し変わります。たとえば絵を見て何を感じたかを話すこと、今日あったことを順番に話すこと、どうしてそう思ったのかを1文で添えること。こうした練習は、いかにも受験対策という形でなくてもできます。夕食の前に、今日いちばん楽しかったことを聞く。散歩の途中で、何が見えたかを話してもらう。そうした日常の対話が、B入試の土台になりやすいです。
A入試とB入試の違いは、難しさより、力の見え方の違いとして捉えると落ち着きます。
A入試とB入試を比べるとき、どちらが上でどちらが下かという見方をすると、準備が苦しくなりやすいです。関西学院初等部の2つの入試は、同じ学校の考え方の中にありながら、子どもの力の表れ方を少し変えていると見たほうが自然です。A入試では、紙に向かう時間の中で、聞く力と落ち着きが見えやすいです。B入試では、その場で考えて言葉にする流れの中で、理解の仕方や応答の質が見えやすいです。
どちらにも共通しているのは、親子面接と集団行動観察があることです。ここから逆にわかるのは、この学校が、試験の種類が変わっても見たい核を変えていないということです。家庭との関わり方、子どもの受け答えの自然さ、人と一緒にいるときのふるまい。関西学院初等部は、筆記か口頭かの違いを超えて、その子の土台を見ようとしていると考えられます。
その意味で、A入試とB入試の選び方は、単純な戦略だけでは決めにくいです。子どもが紙に向かうほうが安心するのか、対話の中のほうが伸びやかに出られるのか。夏の時点での仕上がりと、秋にかけての伸び方がどうか。家庭の予定や体力面まで含めて考えると、準備の重心は自然に見えてきます。
親子面接は、受け答えの上手さより、家庭の空気が見える時間です。
A入試にもB入試にも親子面接があります。服装は自由とされています。形式だけを見ると気楽に感じるかもしれませんが、実際には、家庭の考え方や子どもの自然な様子が見えやすい時間です。ここで大切なのは、きれいな答えをそろえることより、親子の会話の温度差が大きくなりすぎないことです。
関西学院初等部は、16年一貫教育の第一歩として初等部を位置づけています。礼拝や聖書、全員参加の学び、英語と国際理解、本物に触れる体験を通して、長い時間の中で育てていく学校です。面接でも、その学校観と家庭の考え方がどこで重なるかが見られやすいでしょう。受験だから立派なことを言うより、なぜこの学校をいいと感じているのかを、自分たちの言葉で整理しておくほうが自然です。
子どもへの声かけも、詰め込まないほうが合います。「ちゃんと答えてね」と重ねるより、「聞かれたことをゆっくり聞こうね」「わからなかったら、もう1回聞いても大丈夫だよ」と支えるほうが、当日の表情は落ち着きやすいです。面接は、完璧さを見せる時間というより、その家庭らしいやり取りがにじむ時間だと考えると、少し構えが下がります。
集団行動観察では、上手に振る舞うことより、周りの中で自然に動けるかが大切です。
A入試にもB入試にも集団行動観察があります。ここは、家庭で準備の仕方を間違えやすい部分でもあります。目立つ練習を増やしたくなりますが、関西学院初等部の教育を考えると、それだけでは少し方向がずれます。この学校は、礼拝で心を整え、縦割り班で異学年と関わり、全員参加の授業で助け合う学校です。ですから、集団行動観察でも、自分だけが目立つ力より、人の中で感じよく動ける力が見えやすいでしょう。
家庭でできることは、特別なことばかりではありません。順番を守ること。人の話が終わるまで待つこと。勝っても負けても表情を崩しすぎないこと。困っている子がいたら、やりすぎずに気づけること。こうしたふるまいは、受験のためだけでなく、入学後の学校生活にもそのままつながります。
日常の中では、「早くしなさい」だけで動かすより、「今はだれの番かな」「お友だちが話しているね」と、場を意識させる言葉のほうが役立ちやすいです。関西学院初等部の集団行動観察は、訓練されたふるまいより、その子が人の中でどう立つかを見ていると考えたほうが、準備は自然になります。
当日の細かな条件まで先に見ておくと、直前に崩れにくくなります。
募集概要を見ると、A入試もB入試も、面接と考査の持ち物として、受験票、上履き、下靴袋、肩かけ水筒、ハンカチ、ティッシュが案内されています。考査時の服装は、志願者は動きやすい服装で、ポケットにハンカチとティッシュを入れて来るよう示されています。ここは見落としやすいですが、当日に慌てやすい部分です。
会場は関西学院初等部で、アクセスはJR宝塚駅と阪急宝塚駅から徒歩約15分、阪急宝塚南口駅から徒歩約10分です。来校は公共交通機関が前提で、近隣への迷惑になる行動は避けるよう案内されています。Q&Aでも、自動車による送迎は原則禁止、一人で登下校できるのが原則とされています。受験当日の移動も、この学校の通学観と地続きだと考えておくとよいでしょう。
こうした細かな条件は、単なる事務連絡ではありません。関西学院初等部が、学校生活をどう考えているかが見える部分でもあります。子どもが自分の持ち物を管理すること。公共の場で落ち着いて動くこと。親が必要以上に前に出すぎないこと。入試の当日にも、その学校らしい姿勢が静かに流れています。
関西学院初等部の入試準備は、形式の違いを知ったうえで、学校の価値観に寄せていくと整いやすいです。
関西学院初等部のA入試とB入試は、ただの別日程ではありません。A入試では、筆記を通して落ち着きと聞く力が見えやすく、B入試では、口頭試問を通してその場で考え言葉にする力が見えやすいです。ただ、どちらにも親子面接と集団行動観察があることを考えると、学校が本当に見たいのはもっと深い部分だとわかります。家庭の空気、子どもの自然さ、人とかかわる姿勢です。
ですから、受験準備も、テクニックだけで固めないほうが関西学院初等部には合いやすいでしょう。A入試なら、聞いてから取り組む流れを整えること。B入試なら、短くても自分の言葉で話す練習を重ねること。そしてどちらにも共通して、親子で学校を志望する理由を落ち着いて言葉にしておくことが大切です。
2つの受験機会があるからこそ、焦って1つに決めつける必要はありません。子どもの今の姿と、これからの伸び方を見ながら、どの形式で良さが出やすいかを考えていく。その視点を持てると、関西学院初等部の入試は、ただ不安なものではなく、自分たちの家庭に合う準備を見つけていく時間にもなっていきます。
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参考文献。
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関西学院初等部 入試案内。
公式ページを見る2026年度新1年生募集概要として、A入試とB入試の試験概要、募集人員、出願期間、試験日、合格発表、入学手続を確認できます。
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関西学院初等部 Q&A。
Q&Aを見る通学圏、送迎の考え方、一人での通学、保護者の関わり方など、入試後の学校生活まで含めて確認できます。
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関西学院初等部 2026年度 学校案内。
学校案内を見る16年一貫教育の位置づけ、学校が育てたい子ども像、教育の4つの柱など、面接や志望理由を考える土台になる情報を確認できます。
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関西学院初等部 16年一貫教育。
教育の考え方を見る初等部が16年にわたる一貫教育の第一歩としてどう位置づけられているかを確認できます。
