東京農業大学稲花(とうか)小学校

稲花小の行動観察は、協力より切り替えが見られます。家庭で育つリセット力の整え方

行動観察は、協力のうまさより切り替えの質が出ます。

行動観察は、目立つ子が有利という単純な話ではありません。むしろ、うまくいかない瞬間に何が起きるかで、差が出やすいです。指示を聞いて動けるか。順番を守れるか。困ったときに立て直せるか。相手に合わせて提案できるか。こうした力は、集団の中だと隠しにくく、自然に見えてきます。

稲花小を意識するなら、体験が多い環境での振る舞いという視点が役に立ちます。手を動かす作業では、思いどおりにならない場面が必ず来ます。そのときに固まらず、先生の声を聞き直し、やり直せる子は強いです。切り替えが上手だと、協力も落ち着いて進みやすくなります。

稲花小の行動観察で効くのは、リセット力です。

ここで押さえたい芯を、リセット力と呼びます。リセット力とは、予定が崩れたときに気持ちと手をいったん整え、次の一手に移れる力です。早くできることや器用さとは別の軸です。リセット力がある子は、失敗の直後に表情が止まっても、少しのきっかけで戻れます。戻り方があるぶん、集団の流れも乱しにくいです。

リセット力は、特別な才能というより、ふだんの暮らしで作られていく部分が大きいです。大人が助け過ぎず、放っておき過ぎず、戻る練習の場を用意できると、当日の揺れに強くなります。

うまくいかない瞬間に、行動観察の本音が出ます。

行動観察では、自由遊びのような時間も、指示がある作業もあり得ます。自由度が高いほど、関わり方や待ち方が見えやすくなります。指示があるほど、聞く姿勢や、次の手順への移り方が見えます。どちらでも共通するのは、思いどおりにならない瞬間です。

たとえば、使いたい道具が先に取られたときです。ここで強引に奪うか、黙って離れるかで終わりません。順番を確認できるか。代わりの方法を考えられるか。言葉で頼めるか。先生の声を聞けるか。こうした反応が積み重なり、切り替えの質として表れます。

もう1つは、指示を聞き落としたときです。行動観察は緊張もあり、聞き漏れが起きやすいです。聞き漏れをゼロにするより、聞き直せるほうが現実的です。短い言葉で確認できると、立て直しが早くなります。

家庭の練習は、途中で崩れる体験をあえて残します。

家での準備は、失敗しない練習を増やすことではありません。途中で計画が崩れる場面をあえて残し、修正する経験を積むほうが、行動観察と相性がよいです。完璧にできる子を作るより、戻れる子を育てるほうが、当日の安心につながります。

工作は、やり直しが自然に起きる場です。

工作は、切る順番を間違えたり、のりがはみ出たり、貼る位置がずれたりします。そこで、すぐに大人が直すと、子どもは戻り方を覚えにくいです。いったん手を止め、何が起きたかを短く言葉にし、次にどうするかを決める。この流れが、行動観察の切り替えに近いです。

声かけは、長い説教より、短い合図が効きます。たとえば、いったん止める。もう一度見る。次を選ぶ。こうした短い合図が、子どもの頭の中に戻る道を作ります。大人が先に落ち着いていることも大切です。

料理の手伝いは、予定変更の練習になります。

料理の手伝いは、段取りが崩れやすいです。野菜が思ったより硬い。混ぜたらこぼれた。火加減が違った。こうした小さな誤算が、予定変更の練習になります。ここで、怒られない環境があると、子どもは戻りやすくなります。

大人ができる工夫は、最初から完璧な手順を渡さないことです。少しだけ余白を残し、子どもが迷う瞬間を作ります。そのうえで、迷ったときの合図を決めておきます。合図があると、固まる時間が短くなります。

視点を変えると、見られているのは家庭の空気です。

行動観察は子どもの試験ですが、家庭の空気が子どもに染み出しやすい場面でもあります。受験準備が進むほど、できるできないに目が向きやすいです。そこから少し離れると、子どもが失敗したときに家庭がどう扱うかが、落ち着きの土台になると見えてきます。

稲花小の入学試験の案内では、試験の合否を単純な点数の合計だけで決めないことや、日常生活の経験を通じて力が育つという考え方が示されています。次の短い一文が、その雰囲気をつかみやすいです。

「10の能力」は、日常生活の様々な経験を通じて、子どもたちの力となっていくもの。

この考え方に沿うなら、家庭の準備は、練習量の競争になりにくいです。暮らしの中での切り替えを丁寧に扱い、戻り方を覚える。そこに集中するほうが、家庭の負担が増え過ぎず、子どもにも残りやすいです。

誤解しやすい点は、協力のうまさだけを追わないことです。

行動観察と聞くと、仲良くできる子が有利だと考えたくなります。もちろん、相手の気持ちに気づけることは大切です。ただ、協力は結果であり、土台は切り替えの質です。切り替えができる子は、待つことも、譲ることも、声をかけることも、場に合わせて選びやすいです。

反対に、協力の形だけを覚えると、予定が崩れたときに弱くなります。台本どおりに進まないと、固まりやすいからです。うまくいかない場面が起きる前提で、戻る練習を積む。そこが稲花小らしい準備の肝になりやすいでしょう。

今日の小さな一歩は、直す前に言葉にする時間を入れることです。

受験を考えている途中の家庭でも、すでに走り出している家庭でも、増やせるのは小さな工夫です。工作や手伝いで失敗が起きたとき、すぐに直さずに、短い問いを1つだけ入れます。今、何が起きたでしょうか。次はどうしたいでしょうか。こうした問いが、切り替えの質を上げます。

祖父母の方が関わる場合も同じです。正しさを教え込むより、戻り方を一緒に探すほうが、子どもは安心します。行動観察は、立派な協力を見せる場所というより、揺れたときに戻れるかが問われやすい場所です。戻れる子は、最後に強いです。

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参考文献。

行動観察で問われやすい切り替えの力を、学校の公式情報と公的機関や研究機関の資料で裏づけるための一覧です。年度で変わる点は、公式の募集要項や案内で最新情報を確認してください。

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