保育園

保育園の職員配置でわかる「どこまで目が届くか」0〜5歳の基準と見学チェックポイント

職員配置から、子ども一人ひとりへのケアの手厚さを想像します。

保育園を選ぶとき、多くの方が園舎のきれいさや保育内容に目を向けますが、「大人の数」と「子どもの数」のバランスも、とても大事なポイントです。同じ時間を過ごすにしても、保育士が少人数の子どもを見るのか、大人数を一度に見るのかによって、「声をかけてもらえる回数」や「困ったときにすぐ気づいてもらえるかどうか」は自然と変わってきます。

日本では、保育士一人が何人の子どもを見るかについて、国が決めた最低基準があります。0歳児は保育士1人につき子ども3人まで、1歳児と2歳児は保育士1人につき子ども6人までという決まりです。これは、子どもの安全と発達を守るために、「ここまでは守ってください」という土台として定められたものです。

3歳以上のクラスでは、基準の見直しが進み、少しずつ手厚くなっています。

長いあいだ、日本の保育園では、3歳児は保育士1人につき子ども20人、4歳児と5歳児は保育士1人につき子ども30人という基準が続いてきました。現場からは、「この人数では、一人ひとりに十分な声かけや関わりが難しい」という声が多くあがっていました。

こうした状況を受けて、国は保育の質を高めるために、3歳以上の配置基準を段階的に改善しています。現在は、3歳児は保育士1人につき子ども15人、4歳児と5歳児は保育士1人につき子ども25人という、より手厚い方向の新しい基準が示されています。実際には、しばらくのあいだ以前の基準も認められる「経過措置」と呼ばれる期間があり、園によって移行のスピードには差がありますが、「少人数で見る流れに変えていこう」という大きな方向性は全国で共有されつつあります。

さらに、国の最低基準とは別に、都道府県や市区町村が、独自に「上乗せ基準」と呼ばれる、より手厚い人数配置を定めることもあります。例えば、「国の基準よりも保育士を多く配置することで、よりきめ細かい保育をめざす」といった考え方です。このような地域や園独自の工夫は、見学のときに質問しないとなかなか見えてこない部分でもあります。

「実際に何人で見ているか」を、その場の人数でたずねます。

職員配置についてイメージを持つためには、子どもの人数と保育士の人数を、数字として把握しておくことが役に立ちます。見学のときには、「このクラスはいま、子どもが何人で、保育士さんは何人いらっしゃいますか」と、目の前の場面についてたずねてみます。

そのうえで、「1日のあいだで、時間帯によって人数は変わりますか」「早朝や夕方の時間帯は、子どもの人数と職員の人数はどのくらいになりますか」といった質問もしてみると安心です。朝いちばんや閉園間際は、登園や降園が重なり、安全に配慮が必要な場面が多くなります。その時間帯にどのくらい大人の目が確保されているかは、実際に通い始めてからの安心感につながります。

「加配」の有無で、子どもへのケアの重なり方も変わります。

園によっては、国の最低基準とは別に、「加配」と呼ばれる追加の職員配置を行っているところがあります。加配とは、基本の人数にプラスして保育士や保育補助者を入れることで、子ども一人ひとりへの関わりを増やしたり、特に支援が必要な子どもを支えたりするための仕組みです。

見学の際には、「このクラスでは、国の基準より多く職員を配置している時間帯はありますか」「発達や体調の面で、特にサポートが必要な子どもがいる場合、どのように加配の先生をつけていますか」といった質問をしてみてもよいでしょう。加配のあり方からは、「困りごとのある子どもや家庭に、どのように寄り添おうとしている園なのか」という姿勢が見えやすくなります。

数字だけでなく、職員がどのように動いているかも観察します。

職員配置の数字は大切ですが、それだけでは実際の保育の様子は分かりきれません。子どものそばに座って一緒に遊ぶ職員がいるか、部屋全体を見て必要なところへさっと動く姿があるか、泣いている子どもに誰かがすぐに声をかけているかなど、目の前の動きを静かに眺めてみることも大切です。

行政の情報でも、「児童数に応じて適正な数の保育者が配置されているか」「保育者が子どもの発達に応じた保育内容を工夫しているか」といった視点が、保育施設を選ぶときのチェックポイントとして示されています。数字と同時に、職員の表情や子どもの様子など、その場の空気も含めて感じ取ることで、「ここなら安心して任せられそうかどうか」が見えてきます。

国の基準は「最低ライン」なので、園ごとの工夫を積極的に聞いていきます。

国が定める配置基準は、あくまで「このラインは必ず守りましょう」という最低ラインです。そのため、基準を満たしているからといって、すべての園が同じような保育になるわけではありません。逆に言えば、国の基準に加えてどんな工夫をしているかを知ることで、その園らしさが見えてきます。

見学のときには、「国の基準よりも多く職員を配置している時間帯はありますか」「忙しい時間帯でも、子どもへの目が届くようにどのような工夫をしていますか」と、園ごとの取り組みをたずねてみてください。たとえば、「0歳児クラスは特に手厚く配置しています」「行事の前後は補助の職員を入れています」など、現場ならではの工夫が聞けるかもしれません。

また、「病気や休みの職員が出たとき、どのようにカバーしていますか」「突然の欠員が出たときにも、子どもの安全が守られるような仕組みはありますか」といった質問からは、園全体としての体制づくりの考え方も見えてきます。こうした対話を通じて、「数字のうえで足りているかどうか」だけでなく、「わが家の子どもがここで生活する姿を、安心して思い描けるかどうか」を、じっくり感じてみてください。

職員配置を知ることは、園と家庭が協力するための土台になります。

子どもが保育園で過ごす時間は、家庭と同じくらい、もしくはそれ以上に長くなることがあります。その時間を、どのくらいの大人の目と手で支えてもらえるのかを知ることは、保護者にとって自然な関心事です。同時に、園側にとっても、どのような体制で保育を行っているかを理解してもらうことは、信頼関係を築く第一歩になります。

職員配置の話題は、一見むずかしそうに感じるかもしれませんが、「うちの子はこんな性格なので、どのように関わってもらえそうでしょうか」といった具体的な心配ごとと重ねて話すと、ぐっと現実味のある対話になります。お互いの状況や思いをていねいに共有しながら、「ここなら一緒に子育てをしていけそうだ」と感じられる園と出会えるとよいでしょう。

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参考文献です。

内閣府 こども家庭庁「教育及び保育を行う施設等における職員配置基準の改善について」。 満3歳児を20対1から15対1に、4歳以上児を30対1から25対1へ改善した趣旨と内容を示した通知であり、最近の職員配置基準の見直しの方向性を理解する手がかりになります。

この資料では、長年変わってこなかった3歳以上児クラスの職員配置基準を改善し、子どもへの目をより行き届かせることを目的とした政策であることが明記されています。

内閣府 こども家庭庁「保育政策関係資料集」。 保育士の職員配置基準や経過措置など、年齢ごとの最新基準を一覧で確認できる資料であり、0歳から5歳までの配置状況を整理するのに役立ちます。

岸和田市「認可外保育施設を利用されるみなさんへ」。 認可外保育施設を選ぶ際の注意点として、「児童数に応じて適正な数の保育者が配置されているか」を確認事項として挙げており、保育者数と子どもの数のバランスを見極める重要性が示されています。

厚生労働省 大阪労働局「保育さぽーとぶっく」。 保育についての基礎情報や、よい保育施設の選び方十か条などが紹介されており、複数の施設を見学して職員配置や保育環境を比べる視点が分かりやすく整理されています。

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