迷ったときにすぐ相談できる連絡先を、あらかじめ整えます。
子どもの様子がおかしいと感じたときは、数分の差でも長く感じられます。 その場で検索しながら電話番号を探すよりも、あらかじめ相談窓口の連絡先を登録しておくほうが、心の余裕につながりやすくなります。 体調の変化そのものを完全に防ぐことはできませんが、連絡先と必要な情報をあらかじめそろえておくことで、「慌てながら調べる時間」を減らすことはできます。
小児救急電話相談を、家族みんなのスマートフォンに入れておきます。
小児救急電話相談の番号であるシャープ8000は、子どもの急な発熱やけいれん、転倒などで受診の判断に迷ったときに、看護師や医師などから助言を受けられる公的な相談窓口です。 夜間や休日など、かかりつけ医にすぐつながりにくい時間帯に、救急車を呼ぶべきか、翌日の受診で良いかなどを一緒に考えてもらえる仕組みです。
地域によって対応時間や案内内容が少しずつ異なるため、自分が住んでいる都道府県のホームページで、対応時間や注意点を一度確認しておくと安心です。 そのうえで、スマートフォンには番号だけでなく、「小児救急電話相談」といった名前を付けて登録しておくと、慌てているときでも迷わず発信しやすくなります。 共働き家庭の場合は、両親だけでなく、祖父母やベビーシッターなど、子どもを預かる可能性がある人のスマートフォンにも同じ連絡先を共有しておくと、誰がそばにいても同じ行動が取りやすくなります。
誤飲や薬の誤使用に備えて、日本中毒情報センターの情報も控えておきます。
洗剤や医薬品、観葉植物などを誤って口にしてしまう「誤飲」は、乳幼児期に起こりやすい事故のひとつです。 日本中毒情報センターは、こうした中毒事故に関する情報を集め、家庭や医療機関からの相談に対応している専門機関です。 ウェブサイトでは、何をどれくらい飲んだのか、いつ頃かなど、相談時に必要になる情報が具体的に示されており、受診や相談の前に確認しておくと状況整理に役立ちます。
電話相談を利用する場合に備えて、よく使う洗剤や薬のパッケージをあらかじめ写真に撮っておき、商品名や成分がすぐ分かるようにしておく方法もあります。 緊急時に文字の小さいラベルを読み上げるのは意外と大変なので、落ち着いているうちに準備しておくと、いざというときの説明がスムーズになります。
連絡先だけでなく、子どもの医療情報もひとつにまとめます。
相談窓口に電話をすると、これまでの受診歴や、普段飲んでいる薬、アレルギーの有無などを聞かれることがあります。 これらをその場で思い出すのは難しいことも多いため、スマートフォンのメモや専用のノートに、日頃から情報をまとめておくと安心です。
受診歴や薬の情報を、短く整理して持ち歩きます。
いつもの病院やクリニックの名称、持病の有無、飲んでいる薬の名前や量、これまでに副作用が出たことがある薬、予防接種の状況などを、簡潔なメモとしてまとめておきます。 紙の母子健康手帳を持ち歩いている場合は、よく使う情報だけを抜き出してスマートフォンにも控えておくと、手帳を取り出しにくい場面でも答えやすくなります。
このメモは、家族が共有できる場所に保存しておくことも大切です。 クラウドのメモ機能や、冷蔵庫に貼った家族用の連絡カードなど、家庭ごとに使いやすい形を選び、保育園や幼稚園にも必要な範囲で情報を伝えておくと、園から救急搬送されたときにも役立ちます。
家族みんなで「どこを見るか」と「どう動くか」をそろえます。
連絡先やメモを整えるだけでなく、「どんなときにどこへ電話をするか」を家族で一度話し合っておくと、さらに迷いが減ります。 例えば、呼吸が苦しそうなときや意識がはっきりしないときは迷わず消防の救急番組に連絡すること、それ以外で受診の判断に悩むときはまず小児救急電話相談を利用することなど、ざっくりとした方針を共有します。
実際の場面では想定どおりにいかないことも多いので、「必ずこうしなければならない」と自分を追い詰める必要はありません。 それでも、あらかじめ準備した連絡先とメモがあれば、まったくの手探りで対応するよりも、少しだけ落ち着いて子どもと向き合いやすくなります。 いつも通りの毎日が続いているうちに、数分でできる準備を少しずつ進めておくことが、将来の自分へのささやかな助けになると言えます。
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参考文献。
小児救急電話相談事業の目的や概要、利用対象などについてまとめた厚生労働省の資料です。 夜間や休日の子どもの急病に対して、保護者の判断を支援する電話相談として位置付けられています。
厚生労働省医政局指導課「小児救急電話相談事業(シャープ8000)について。」
家庭で起こりやすい中毒事故への対応について、原因物質の確認や受診の目安などを解説した一般向けの情報ページです。 日本中毒情報センターが提供しており、誤飲時にどのような情報を整理しておくとよいかを知ることができます。
日本中毒情報センター「中毒事故が起こったら 家庭でできること、やってはいけないこと。」


