洛南附属小学校

洛南高等学校附属小学校の受験準備ガイド。教育方針と校訓、心・学・身の考え方から面接・行動観察まで解説

最終更新日:2026年4月20日私たちについて商品評価基準

この記事は、1人の意見だけでなく、複数の研究や公的情報、さらに多くの研究をまとめて見た情報を参考に、家庭で考えやすい形に整理しています。

洛南高等学校附属小学校を理解する鍵は、「心・学・身」が、日々の暮らしと学びを1本につないでいるところにあります

洛南高等学校附属小学校を見ていくとき、最初に押さえたいのは、何ができる学校かより、どんな人を育てたい学校なのかです。校長挨拶では、「心」「学」「身」を教育の3つの柱として、12年一貫教育の根幹を確立させる願いのもとに2014年に開校したと示されています。ここから見えるのは、小学校6年間だけを切り取って考える学校ではないということです。中学、高校、その先の生き方まで含めて、子どもの育ちを長い時間で見ている学校だと言えます。

この見方を持つと、受験準備の向きも変わります。知識をどれだけ早く入れられるかだけを競うと、洛南の本質から少し外れやすいです。あいさつが自然に出るか。返事が短くはっきり返せるか。順番を待てるか。うまくいかないあとに、もう1度戻れるか。そうした日常の場面が、そのまま学校理解につながります。洛南では、学力だけでなく、心の向きと体の使い方まで含めて子どもを見ているからです。

校訓は、立派な言葉を覚えるためではなく、子どもの向きをそろえるためにあります

学園の校訓には、「自己を尊重せよ」「真理を探求せよ」「社会に献身せよ」が掲げられています。これは、きれいごとの並びではありません。自分を粗末にしないことから始まり、物事の本質を考え、最後には自分の力を社会へ向けて使う。この順番に、洛南らしさがあります。

受験を考える家庭では、どうしても目に見える結果へ意識が寄りやすいです。ただ、洛南の校訓を読むと、それだけでは足りないことが分かります。自分の気持ちを持ちながら、人の話も聞けること。分からないことに出会ったときに、考えることをやめないこと。自分の得意だけで終わらず、周りのために力を使おうとすること。こうした姿が、学校の価値観に近いでしょう。

家庭での声かけも、この校訓に沿っていると伝わりやすくなります。「早くしなさい」と押すより、「自分でやってみようか」と背中を押すほうが合います。「正解だけ言って」ではなく、「どう考えたの」と聞くほうが、真理を探求する姿勢につながります。「自分のことだけでなく、周りも見てみようね」と伝えることは、社会へ向かう力の芽を育てやすいです。

「心・学・身」は、3つ並んだ言葉ではなく、1日の中で行き来する力です

洛南の教育方針には、「賢く、熱く、おおらかに生きる力のある『人』を育む」とあります。この言葉をやわらかく言い換えるなら、頭だけで進まない人を育てる学校、ということになるでしょう。よく考える力があり、やる気を持ち、さらに周りと気持ちよく関われる。その3つが離れずに育つことを目指しています。

ここでいう「心」は、やさしい気持ちを持つだけではありません。仏教の教えを日々に生かし、感謝や節度を生活の中で身につけていくことです。「学」は、覚えたことを増やすだけでなく、「自ら学ぶ」習慣を持つことです。「身」は、運動能力の話だけにとどまりません。身をもって団結や公正さを学ぶと示されているように、体を使って人と関わる力まで含んでいます。

だから洛南の受験準備は、机に向かう時間だけを長くすればよい、というものではありません。生活の中で、心の向き、学ぶ姿勢、体の使い方が少しずつそろっていくことが大切です。朝に挨拶をする。人の話を最後まで聞く。座るときに姿勢を意識する。失敗しても投げずに戻る。地味に見えるこうした積み重ねが、入学後の学校生活にそのままつながります。

宗教が土台にある学校とは、特別な時間だけが宗教的なのではなく、毎日の所作に意味がある学校です

宗教教育と聞くと、構えてしまう方もいるかもしれません。ただ、洛南の公式ページで語られている宗教は、難しい教えを先に理解することではありません。「おはようございます」「ありがとうございます」「いただきます」といった言葉を通して、人とのつながりと、いただいている命への感謝を学ぶ形で示されています。

この土台があるから、日常の行動が単なる作業で終わりません。校門で立ち止まり、校舎に向かって挨拶をしてから入ること。昼食の前に言葉を唱えること。掃除を面倒な仕事としてではなく、学びの一部として引き受けること。これらはすべて、「心」を生活の中で形にする時間です。受験でも、その場だけ礼儀正しく見せる子より、ふだんから所作が安定している子のほうが、自然に力を出しやすいでしょう。

ここで見方を少し変えると、宗教を土台にした学校というより、生活の意味が薄くならない学校、とも言えます。勉強ができるだけではなく、毎日の行動に筋が通る子を育てたい。その考え方が、洛南の空気をつくっています。

国語の重さに、この学校の学び方がよく表れています

カリキュラムのページでは、国語は「すべての教科の基礎基本である『読み・書き』を徹底して学ぶ」とされています。ここで大切なのは、国語を得点源の1つとして見るだけでは足りないことです。読むことと書くことは、すべての教科の入口であり、考える力の土台でもあります。

読む力は、問題文を追う力ではなく、相手の言葉を受け止める力です

洛南の国語では、読んだこと、聞いたことをもとに、自分の頭で考え、論理的にまとめていくことが大切だと示されています。論理的という言葉は少し固く見えますが、要するに、思いつきで終わらず、順番を作って考える力です。受験準備でも、問いをきちんと受け取り、何を答える場面なのかを把握できる子は強いです。

家では、読み聞かせや会話のあとに、「どんなお話だった」「どうしてそう思ったの」と自然に聞いてみるだけでも違います。すぐに正しい答えへ誘導するより、その子がいったん自分の言葉を出せることのほうが大切です。洛南の国語は、まさにこの過程と相性がよいです。

書く力は、字を並べることではなく、自分の考えを外に出す力です

書くことは、頭の中のもやっとしたものを、見える形に変える行為です。短い文でも、自分で選んだ言葉にすることで、考えは少しずつはっきりします。洛南が表現力を重く見ているのは、話し上手な子だけを求めているからではありません。考えを持ち、それを相手に分かるように伝えられる人を育てたいからでしょう。

この力は、面接や行動観察にもつながります。聞かれたことに対して、ずれずに返す。困ったときも黙り込みすぎず、自分の気持ちを言葉にできる。こうした姿は、受験当日に急に作りにくい分、普段の会話でじわじわ育ちます。

算数で見られているのは、答えの速さだけではなく、考えが途中で切れないことです

算数の説明では、速く正確な計算力、柔軟な発想力、論理的思考力を育てると案内されています。ここでも、点だけで見ると本質を外しやすいです。計算が安定していることは大切ですが、それは考える余白を作るためでもあります。考え方が1つしかない子より、「こう考えた」「ほかの見方もあるかもしれない」と動ける子のほうが、深い学びに入りやすいからです。

家庭での関わりも、少し工夫ができます。「早く解いて」より、「どこから考えたの」と聞く。「違う」で止めるより、「ここまでは合っていそうだね」と戻る。すると、子どもは間違いを失敗として閉じず、考え直す材料として扱いやすくなります。洛南の算数に合いやすいのは、正解だけを急ぐ子より、筋道を追いながら考え続けられる子でしょう。

「空の時間」と「海の時間」は、集中力を気合いで作らない学校だと分かる場面です

小学生の1日を紹介したページでは、毎日、朝と昼の授業前に「空の時間」「海の時間」が設けられ、担任による道徳、国語、算数、英語のモジュール学習が行われると説明されています。モジュール学習とは、短い時間に要点をしぼって繰り返す学び方です。長い授業とは違う形で、基本を体に入れていく時間だと考えると分かりやすいです。

ここで大きいのは、授業内容だけではありません。授業の前に気持ちを落ち着けることで、次の授業での集中力を高めるという考え方です。つまり、集中しなさいと強く求める前に、集中しやすい流れを作っているのです。家庭でも、朝の出発前を毎日同じ順番で回せるようにすると、学校生活との相性はよくなります。起きる。着替える。朝食をとる。持ち物を確認する。玄関でひと言交わして出る。その流れが安定しているだけで、子どもはかなり入りやすくなります。

1年生からの教科担任制は、学びの深さだけでなく、切り替える力も育てます

洛南では、1年生から教科担任制を導入し、深い学びにつながる授業を展開していると紹介されています。これは、かなり特徴のある点です。低学年のうちから、教科ごとに異なる先生の話を聞き、それぞれの授業の流れに入っていくことになります。子どもにとっては、楽しい刺激であると同時に、相手に合わせて聞き方を変える力も求められます。

そのため、家庭で大切になるのは、どの大人の話も落ち着いて聞けることです。母親だけ、父親だけ、先生だけなら動けるという状態より、相手が変わっても聞く姿勢が大きく崩れないほうが、学校生活には入りやすいです。受験準備でも、知らない先生や初めての場面で急に固まりすぎないかは、見ておきたいところです。

校舎や時間割にも、「心・学・身」を分けない考え方が表れています

教育環境のページでは、小学校の校舎は「学校らしい学校」「子どもらしい子供が育つ場」として示され、高さより横への広がりを大切にした校舎だと案内されています。これは単なる建物紹介ではありません。児童と先生、学年やクラスを越えたコミュニケーションを育むための設計だと説明されているように、人との関わりを学びの一部として考えていることが見えます。

普通教室では、落ち着いた環境で、ゆっくりと、しっかりと学びを深めるとされています。図書室、図工室、家庭科室など、学びの入口が複数あることも印象的です。読むこと、作ること、観察すること、体を動かすことが、ばらばらに置かれていません。ここにも、「学」だけが独立していない洛南らしさがあります。

受験準備では、「できる子」を急いで作るより、「戻れる子」を育てるほうが、学校との相性が見えやすいです

令和8年度の募集要項では、選考方法として、「個別のペーパー」「個別の行動観察」「集団の行動観察」「親子面接」「保護者作文」が示されています。ここから分かるのは、紙の上の力だけでは判断しない学校だということです。人の中でどう動くか。家庭がどんな考えで学校を選んでいるか。そこまで見られます。

このとき強いのは、何でも完璧にできる子とは限りません。むしろ、緊張しても話を聞ける子。少し崩れても立て直せる子。できなかったあとに、もう1度やってみようとする子。そうした姿のほうが、洛南の「賢く、熱く、おおらかに」という言葉に近い場合があります。

保護者作文でも、立派な決意を並べるより、なぜこの学校に通わせたいのかを、自分たちの生活と言葉で語れることが大事でしょう。家庭で大切にしていることが、校訓や教育方針とどう重なるのか。その点が自分たちの中で見えてくると、面接でも言葉がぶれにくくなります。

見学で見ておきたいのは、数字や実績だけではなく、子どもたちの時間の流れです

洛南高等学校附属小学校は、募集要項では90名募集とされ、出願、親子面接、試験、合格発表までの流れも比較的明確です。通学も、JR桂川駅から徒歩約10分、向日町駅や阪急洛西口駅から徒歩約15分と案内されています。実務の確認はもちろん必要です。ただ、それだけで学校理解が終わるわけではありません。

説明会や見学では、子どもたちのあいさつの入り方、先生の言葉のかけ方、移動の静けさ、授業前の空気、昼食や掃除の雰囲気まで見たほうが、学校の考え方が伝わってきます。洛南を選ぶかどうかは、情報量の勝負ではなく、その時間の流れを自分の家庭に重ねたときに、無理なく続きそうかを感じられるかどうかでもあります。

「心・学・身」と校訓の意味が見えてくると、受験準備はただの競争ではなくなります。子どもをどんなふうに育てたいのか。家庭でどんな毎日を送りたいのか。その問いに静かに向き合える家庭ほど、洛南という学校の輪郭ははっきり見えてくるでしょう。

出願は締切の暗記より、面接と試験までの流れを家の予定に置くほうが安心が残ります。 現時点で公開されている令和8年度第1学年児童募集要項では、募集人員は90名(男女)と案内されています。 募集人数が見えると、家庭の準備は現実に近づきます。人数を見たうえで、どの時期に何をするかを先に家のカレンダーへ置いておくと、迷いが減りやすいです。 出願はインターネット出願で、現時点の募集要項では2025年7月10日9:00〜7月18日23:59と示されています。 焦りやすいのは、勉強そのものより手続きです。顔写真データ、入力情報、受験料決済、受験票の印刷まで含めて、出願は1つの作業として考えたほうが安全です。締切を眺め続けるより、家の作業日として固定してしまうほうが安心につながりやすいでしょう。 親子面接は、現時点の募集要項では2025年8月19日〜21日、23日〜27日の期間に実施、志願者入学試験は2025年9月13日と案内されています。 日程が見えると、準備は「量」から「順番」に変わります。直前に新しいことを増やさず、前日は早く休み、朝の動きを固定する。この再現性のほうが、最後の追い込みより当日の強さにつながりやすいでしょう。 選考方法は、「個別①(ペーパー)」「個別②(行動観察)」「集団(行動観察)」「親子面接」「保護者作文」による総合判定とされています。 ここで見られやすいのは、知識の多さだけではありません。聞く、考える、周りと関わる、そして家庭の考えがそろっているかまで含めて見られます。だから家庭でも、1つの練習に偏らず、生活全体を整える準備のほうが効きやすいです。

参考文献

  • 学校法人真言宗洛南学園「校長挨拶・教育方針」。小学校の開校趣旨、「心・学・身」、教育方針の中核を確認できます。公式ページを見る

    「『心』『学』『身』を教育の三つの柱として、12年一貫教育の根幹を確立させる願いのもと」
  • 学校法人真言宗洛南学園「教育方針」。校訓と、学園全体が重視する指針を確認できます。公式ページを見る

    「自己を尊重せよ」「真理を探求せよ」「社会に献身せよ」
  • 学校法人真言宗洛南学園「カリキュラム・各教科の特色」。宗教を土台にした学び、国語と算数の考え方を確認できます。公式ページを見る

    「宗教という『心』を土台にして、真理を探究すべく教科横断的に『学』びます。」
  • 学校法人真言宗洛南学園「小学生の1日」。空の時間、海の時間、登校、教科担任制など、日々の学校生活を確認できます。公式ページを見る

    「毎日、朝と昼の授業前の時間をそれぞれ『空の時間』『海の時間』としています。」
  • 学校法人真言宗洛南学園「令和8年度 洛南高等学校附属小学校 児童募集要項」。募集人員、選考方法、日程、費用、通学アクセスの確認に役立ちます。PDFを見る

    「『個別 ①(ペーパー)』『個別 ②(行動観察)』『集団(行動観察)』『親子面接』『保護者作文』による総合判定」
  • 文部科学省「小学校学習指導要領解説 国語編」。読むこと、書くこと、伝え合う力が、小学校教育でどのように位置づけられているか確認できます。資料を見る

    「適切に表現し正確に理解する能力を育成し、伝え合う力を高める」
  • 文部科学省「小学校学習指導要領解説 算数編」。算数で育てたい見方や考え方、論理的に考える力の背景を確認できます。資料を見る

    「事象を数量や図形及びそれらの関係などに着目して捉え、論理的に考える」

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